2018年 11月 08日 ( 1 )

慢性呼吸困難に対してセルトラリンは無効

e0156318_14441648.jpg セルトラリン(ジェイゾロフト®)についてです。

David C. Currow, et al.
Sertraline in symptomatic chronic breathlessness: a double blind, randomised trial
European Respiratory Journal 2018; DOI: 10.1183/13993003.01270-2018


背景:
 適切に治療されている進行性疾患を基礎に持つ患者の慢性呼吸困難に対して、セルトラリンは症状緩和をもたらすだろうか?

方法:
 基礎疾患を適切に治療された223人の慢性呼吸困難(修正MRC息切れスケール2点以上)が、ランダムに1:1の割合でセルトラリン25-100mg(9日かけてタイトレーション)あるいはプラセボに4週間割り付けられた。プライマリアウトカムは、呼吸困難の100mm visual analogue scale(VAS)VASがベースラインから15%を超えて改善がみられた割合とした。

結果:
 26~28日目に実施した現在の呼吸困難に関して、セルトラリンに反応した患者の割合はプラセボと同等であった。(オッズ比1.00、95%信頼区間0.72-1.40)。またそのほかの呼吸困難指標でも同様の結果だった。セルトラリン群において4週間のQOLは、プラセボよりも改善がみられた(オッズ比0.21、95%信頼区間0.01-0.41、p=0.044)。パフォーマンスステータス、不安および抑うつ、生存に関しても差は観察されなかった。有害事象は両群同等だった。

結論:
 この患者集団において、慢性呼吸困難の症状緩和に対するセルトラリンはプラセボと比較して利益をもたらさないことが分かった。





by otowelt | 2018-11-08 00:40 | 呼吸器その他