2019年 01月 29日 ( 1 )

多剤耐性肺結核に対するデラマニド上乗せの効果と安全性

多剤耐性肺結核に対するデラマニド上乗せの効果と安全性_e0156318_13203583.jpg プラセボ群の治癒が多すぎたようです。

Florianvon Groote-Bidlingmaier, et al.
Efficacy and safety of delamanid in combination with an optimised background regimen for treatment of multidrug-resistant tuberculosis: a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, parallel group phase 3 trial.
Lancet Respiratory Medicine, https://doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30426-0


背景:
 デラマニドは、最近承認された多剤耐性結核の治療薬2つのうちの1つである。われわれは、初期治療6ヶ月におけるデラマニドの効果と安全性を評価した。

方法:
 これは7ヶ国(エストニア、ラトビア、リトアニア、モルドバ、ペルー、フィリピン、南アフリカ共和国)の17施設で実施された、ランダム化二重盲検プラセボ対照第3相試験である。われわれは18歳~69歳の肺多剤耐性結核患者で、WHOおよび国内ガイドラインに基づいて選択された適切なバックグラウンドレジメンに、経口デラマニド(100mg1日2回)2ヶ月→200mg1日1回4ヶ月あるいはプラセボ群に登録した。患者は、2:1の割合でランダム化され、排菌陰性化遅延のリスクカテゴリーによって層別化された。プライマリアウトカムは、6ヶ月のあいだのMGIT喀痰培養陰性化までの期間および2群間の同期間における喀痰培養陰性化期間の分布差とした(修正ITT集団で解析)。

結果:
 2011年9月2日から2013年11月27日までの間に714人の患者をスクリーニングし、そのうち511人がランダム化された(341人がデラマニド+適切なバックグラウンドレジメン[デラマニド群]、170人がプラセボ+適切なバックグラウンドレジメン[プラセボ群])。年齢中央値はそれぞれ32歳、31歳だった。7割以上が男性だった。327人が培養陽性多剤耐性結核であり、これらが有効性解析に組み入れられた(226人がデラマニド群、101人がプラセボ群)。喀痰培養陰性化までの期間は両群で有意差はなかった(51日 vs 57日、ハザード比1.17、95%信頼区間0.91-1.51)。患者511人のうち501人(98.0%)が治療による有害事象を経験した。136人(26.6%)が重篤な有害事象をきたしたが、その頻度はデラマニド群とプラセボ群で同等だった(26.1% vs 27.6%)。死亡についても有意差はなかった(4.4% vs 3.5%)。QT延長はデラマニド群5.3%、プラセボ群2.9%だった。
多剤耐性肺結核に対するデラマニド上乗せの効果と安全性_e0156318_9405642.png
(文献より引用)

結論:
 プライマリ解析では、6ヶ月の間での喀痰培養陰性化について、デラマニド群とプラセボ群で有意差はなかった。デラマニドは忍容性があり安全性プロファイルに懸念は少ない。





by otowelt | 2019-01-29 00:21 | 抗酸菌感染症