2019年 01月 30日 ( 1 )

メタアナリシス:安定期COPDの臨床アウトカムを予測する因子

メタアナリシス:安定期COPDの臨床アウトカムを予測する因子_e0156318_1633480.jpg こういう長期的観点の評価って大事ですよね。

Fermont JM, et al.
Biomarkers and clinical outcomes in COPD: a systematic review and meta-analysis.
Thorax. 2019 Jan 7. pii: thoraxjnl-2018-211855.


背景:
 COPDを評価するための従来の方法では、全身性の問題、特に筋骨格系の脱力および心血管疾患を捉えることができない可能性がある。これらを特定し、臨床転帰(すなわち死亡率、増悪およびCOPD入院)との関連を評価することは、臨床的に重要になっている。

目的:
 6分間歩行距離(6MWD)、心拍数、フィブリノーゲン、CRP、白血球数、インターロイキン-6および8(IL-6, IL-8)、TNF-α、大腿四頭筋最大随意収縮、鼻吸息圧、簡易身体能力バッテリー、脈波伝達速度、頸動脈内膜-中膜厚および増大指数、臨床アウトカムが安定期COPD患者を調べる。

方法:
 われわれはシステマティックに電子データベースから61研究を抽出し(2018年8月)、統合し、ハザード比を推定するため、MOOSE (Meta-analysis Of Observational Studies in Epidemiology)およびPRISMAに準拠してメタアナリシスをおこなった。

結果:
 6MWDの短縮、心拍数増加、フィブリノゲン増加、CRP増加、白血球数増加は、死亡の高いリスクと関連していた。プールされたハザード比は、6MWDが50m長くなるごとに0.80(95%信頼区間0.73 to 0.89)、心拍数が10/分速くなるごとに1.10 (95%信頼区間1.02 to 1.18)、フィブリノゲンが2倍に上昇するごとに3.13 (95%信頼区間2.14 to 4.57)、CRPが2倍に上昇するごとに1.17 (95%信頼区間1.06 to 1.28)、白血球数が2倍に上昇するごとに2.07 (95%信頼区間1.29 to 3.31)となった。6MWDの短縮とフィブリノゲンおよびCRPの上昇はCOPD増悪と関連しており、6MWDの短縮と心拍数、CRP、IL-6の上昇はCOPD入院と関連していた。筋骨格系測定に関する研究は少なかった。
メタアナリシス:安定期COPDの臨床アウトカムを予測する因子_e0156318_9413399.png
(文献より引用:死亡についてのfolest plot)

結論:
 本研究によれば、6MWD、心拍数、CRP、フィブリノゲン、白血球数は安定期COPD患者の臨床アウトカムと関連している。筋骨格系の測定値に関する研究がこの先必要になるだろう。




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by otowelt | 2019-01-30 00:18 | 気管支喘息・COPD