2019年 02月 22日 ( 1 )

イギリス単施設における早期肺癌に対する外科手術と定位放射線治療の比較

イギリス単施設における早期肺癌に対する外科手術と定位放射線治療の比較_e0156318_10535567.png 耐術能との綱引きになるので、一概に比較する意義があるかどうか、ですが・・・。

Spencer KL, et al.
Surgery or radiotherapy for stage I lung cancer? An intention to treat analysis.
Eur Respir J. 2019 Jan 11. pii: 1801568. doi: 10.1183/13993003.01568-2018.


背景:
 外科手術は早期肺癌に対する標準的ケアであり、定位放射線治療(SABR)は生理学的予備能が限られている患者に対する代替選択肢である。これらの治療選択肢間の転帰の比較は、併存症および治療前の病理学的情報の違いによって規定される。この研究では、病期Iが想定される肺癌の全生存率と癌特異的生存率の両方を、治療意図に基づいて評価することによって、当該問題に対処することを目的とした。

方法:
 これは、イギリスの単施設で実施された、病期Iが想定される肺癌に対する後ろ向きITT解析である。Cox比例ハザード回帰およびFineとGrayの競合リスクモデルによって交絡因子を補正し、全生存期間(OS)および癌特異的生存期間(CSS)および両混合治療関連生存期間(CTRS)が解析された。

結果:
 468人の患者(316人が外科手術群、99人がSABR群)が組み入れられた。外科手術と比較してSABRは、多変量CoxモデルではOS短縮と関連していたが(ハザード比1.84、95%信頼区間1.32-2.57)、CSSおよびCTRSでは有意差はなかった(ハザード比1.47、95%信頼区間0.80-2.69、ハザード比1.27、95%信頼区間0.74-2.17)。FineとGrayの競合リスク多変量モデルでは癌および治療関連死亡に群間差はなかった(ハザード比1.03、95%信頼区間0.59-1.81)。癌に関連しない死亡は外科手術よりSABRのほうが有意に高かった(ハザード比2.16、95%信頼区間1.41-3.32)。

結論:
 この解析では、SABRと外科手術の間には癌特異的生存期間に有意差はなかった。治療転帰の予測因子を定義し、治療法を決定するためにさらなる検証が必要である。



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by otowelt | 2019-02-22 00:33 | 肺癌・その他腫瘍