2019年 02月 25日 ( 1 )

INPULSIS試験における気腫はニンテダニブの効果に影響するか?

e0156318_10514140.png Cottin先生の書かれた、ERJのリサーチレターです。

Cottin V, et al.
Therapeutic effects of nintedanib are not influenced by emphysema in the INPULSIS trials
European Respiratory Journal 2019; DOI: 10.1183/13993003.01655-2018


 リサーチレターです。INPULSIS試験の事後解析です。ご存知と思いますが、2つのINPULSIS試験において、ニンテダニブが努力性肺活量の年間減少率をプラセボと比較して抑制したことが示されました(差109.9mL/年、95%信頼区間75.9-144.0)。

 このリサーチレターでは、気腫肺の影響について検証しています。1061人の患者のうち、420人(39.6%)に胸部HRCTで気腫肺がみられ、ベースラインで1秒率が80%以下だったのは412人(38.8%)でした。ただ、INPULSIS試験は、1秒率が70%以上の患者を適格としています。

 サブグループ解析において、ニンテダニブによる努力性肺活量減少の抑制は気腫肺がある患者とそうでない患者で差はありませんでした(p=0.6771)。IPF急性増悪についても、気腫肺の有無では有意な差はありませんでした(p=0.1449)。また、1秒率が80%以下と80%以上の患者を分けて解析しても、努力性肺活量に対する効果は同等でした(p=0.3735)。

 以上から、ニンテダニブとプラセボの治療効果の差は気腫の有無やベースライン1秒率に影響されることはないと言えます。





by otowelt | 2019-02-25 00:27 | びまん性肺疾患