2019年 03月 08日 ( 1 )

メトホルミンは慢性下気道疾患による死亡リスクを減少させる

e0156318_11491810.png 最近、メトホルミンが呼吸器系の論文で流行っていますね。ぶっちゃけ、こういうのにはトレンドがあります。

Mendy A, et al.
Reduced mortality from lower respiratory tract disease in adult diabetic patients treated with metformin.
Respirology. 2019 Feb 13. doi: 10.1111/resp.13486. [Epub ahead of print]


背景および目的:
 慢性下気道疾患(CLRD)は2型糖尿病のリスクを増加させ、ひいてはそれが肺機能を悪化させるかもしれない。メトホルミンは抗炎症および抗酸化作用を有するよく用いられる糖尿病治療薬で、呼吸器系アウトカムを改善するかもしれない。そこで、われわれはメトホルミン使用とCLRDの死亡リスクの関連を調べた。

方法:
 われわれは、糖尿病に罹患し、2011年までの死亡率の追跡調査を受けた40歳以上の参加者について、1988-1994年および1999-2010年の国民健康栄養調査のデータを分析した。ベースラインで処方薬に関する情報を収集し、追跡調査中のCLRD関連死亡率をICD-10を用いて定義した。Cox比例ハザードモデルを用いて、信頼性のある共変量で補正したメトホルミン使用関連死亡ハザード比(HR)を同定した。

結果:
 中央値6.1年追跡された合計5266人の参加者が登録された。半数が女性で、HbA1c中央値は6.77%だった。メトホルミン使用者は1680人(31.9%)で、全体の1869人が追跡中に死亡し、そのうちCLRDによる死亡は72人だった(CLRD死亡率1.8% vs 0.6%:NNT83.3)。メトホルミン使用者のほうがわずかに若かったが(中央値:59.9歳 vs 61.8歳)、統計学的は患者背景の差はなかった。
 年齢、性別、人種、喫煙、BMI、喘息およびCOPDの罹患、インスリンおよびその他の糖尿病治療、グリコヘモグロビンで補正したCox比例回帰分析において、メトホルミンは全体のCLRD死亡リスクの減少と関連していた(HR0.39、95%信頼区間0.15-0.99)。また、ベースラインにCLRDがある参加者においても同疾患による死亡リスクを減少させた(HR0.30、95%信頼区間0.10-0.93)。その他の糖尿病治療薬とCLRD死亡には関連はみられなかった。
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(文献より引用)


結論:
 アメリカの人口を代表する当該サンプルにおいて、​​メトホルミンは糖尿病を有する成人のCLRD死亡率低減と関連していた。






by otowelt | 2019-03-08 00:23 | 感染症全般