2019年 04月 08日 ( 1 )

抗PD-(L)1抗体の後にオシメルチニブを投与すると免疫関連有害事象が多くなる

抗PD-(L)1抗体の後にオシメルチニブを投与すると免疫関連有害事象が多くなる_e0156318_1424077.png よく知られた現象ですが、ちゃんと論文化されましたね。

Schoenfeld AJ, et al.
Severe immune related adverse events are common with sequential PD-(L)1 blockade and osimertinib.
Ann Oncol. 2019 Mar 7. pii: mdz077. doi: 10.1093/annonc/mdz077.


背景:
 EGFR陽性非小細胞肺癌(NSCLC)における、抗PD-(L)1抗体とオシメルチニブの併用は、重篤な免疫関連有害事象(irAE)イベントと関連している。抗PD-(L)1抗体は1次治療のアジュバントとしてルーチンに用いられるが、オシメルチニブに引き続いて同薬を用いることで、有害事象の頻度がより高くなったり、予期せぬ重大な毒性を起こしたりするかもしれない。

方法:
 われわれは、薬剤名や遂次投与であるかどうかにかかわらず、抗PD-(L)1抗体とEGFR-TKIの治療を受けたEGFR陽性NSCLC患者を同定した(合計126人)。重篤(グレード3~4)の毒性を同定するために患者診療録がレビューされた。

結果:
 全患者の15%(41人中6人、95%信頼区間7-29%)が抗PD-(L)1抗体のあとにオシメルチニブを遂次投与され、重篤なirAEをきたした。重篤なirAEは、抗PD-(L)1抗体投与3ヶ月以内にオシメルチニブを開始した患者でもっともよくみられた(21人中5人、95%信頼区間10-45%)。抗PD-(L)1抗体投与3~12ヶ月(8人中1人、13%、95%信頼区間0-50%)、12ヶ月以降(12人中0人、0%、95%信頼区間0-28%)よりも多かった。それに反して、オシメルチニブのあとに抗PD-(L)1抗体を投与された患者では重篤なirAEは観察されなかった(29人中0人、95%信頼区間0-14%)。また、他のEGFR-TKIのあとに抗PD-(L)1抗体を投与された患者においても重篤なirAEは観察されなかった(27人中0人、95%信頼区間0-15%)。irAEはオシメルチニブ投与から中央値20日で発症した(範囲14-167日)。irAEを起こした全患者はステロイドを要し、ほとんどが入院を必要とした。

結論:
 抗PD-(L)1抗体のあとにオシメルチニブを投与することは重篤なirAEと関連しており、直近に抗PD-(L)1抗体を投与された患者でよくみられた。オシメルチニブあるいは他のEGFR-TKののあとに抗PD-(L)1抗体を投与してもirAEは観察されなかった。この関連性はオシメルチニブに特異的であり、重篤なirAEは他のEGFR-TKIではみられなかった。





by otowelt | 2019-04-08 00:05 | 肺癌・その他腫瘍