2019年 06月 09日 ( 1 )

IMpower130試験:非扁平上皮非小細胞肺癌に対する化学療法+アテゾリズマブ

e0156318_10535567.png ベバシズマブはどうからんでくるのでしょうか。国際的に活躍されている専門家の議論を横目で勉強させていただいています。

West H, et al.
Atezolizumab in combination with carboplatin plus nab-paclitaxel chemotherapy compared with chemotherapy alone as first-line treatment for metastatic non-squamous non-small-cell lung cancer (IMpower130): a multicentre, randomised, open-label, phase 3 trial.
Lancet Oncol. 2019 May 20. pii: S1470-2045(19)30167-6. doi: 10.1016/S1470-2045(19)30167-6.


背景:
 アテゾリズマブ(PD-L1モノクローナル抗体)は既治療非小細胞肺癌における全生存を改善し、1次治療において化学療法と併用することで臨床的な利益をもたらすことが示されている。IMpower130試験は、非扁平上皮非小細胞肺癌の1次治療として、化学療法+アテゾリズマブを化学療法単独と比較し、効果と安全性を評価したものである。

方法:
 IMpower130試験はランダム化オープンラベル第3相試験で、8ヶ国(アメリカ、カナダ、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イスラエル)の131施設でおこなわれた。適格基準は、18歳以上で、組織学的あるいは細胞診で病期IVの非扁平上皮非小細胞肺癌と診断され、ECOG PSが0-1で、過去に化学療法を受けていない患者とした。患者はランダムに2:1の割合で、カルボプラチン+ナブパクリタキセル+アテゾリズマブあるいはカルボプラチン+ナブパクリタキセルのいずれかの群に割り付けられた。4-6サイクルの後、維持療法へ移行した。性別、ベースラインの肝転移、PD-L1発現によって層別化された。複合プライマリエンドポイントとして、ドライバー遺伝子野生型のITT集団における無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を設定した。安全性解析は少なくとも1回以上治療薬が投与された場合に評価された。

結果:
 2015年4月16日から2017年2月13日までの間に、724人の患者がランダムに割り付けられ、化学療法+アテゾリズマブ群483人(うち451人が野生型集団)、化学療法群240人(うち228人が野生型集団)となった。ITT野生型集団における追跡期間中央期間は両群同等だった(化学療法+アテゾリズマブ群18.5ヶ月 vs 化学療法群19.2ヶ月)。
 ITT野生型集団において、OS中央値は有意に化学療法+アテゾリズマブ群のほうが長かった(18.6ヶ月 vs 13.9ヶ月、層別化ハザード比0.79[95%信頼区間0.64-0.98]、p=0.033)。
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(文献より引用:OS)

 またPFS中央値も延長した(7.0ヶ月 vs 5.5ヶ月、層別化ハザード比0.64[95%信頼区間0.54-0.77]、p<0.0001)。
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(文献より引用:PFS)

 よくみられたグレード3以上の治療関連有害事象は好中球減少症(32% vs 28%)、貧血(29% vs 20%)、好中球減少(12% vs 8%)だった。重篤な治療関連有害事象はそれぞれ24%、13%だった。治療関連死亡は、それぞれ8人、1人だった。

結論:
 病期IVの非扁平上皮非小細胞肺癌において、EGFR/ALK変異のない患者に対する1次治療では、化学療法単独と比べてアテゾリズマブを併用したほうが、OSおよびPFSは臨床的に意義のある延長を示した。





 

by otowelt | 2019-06-09 00:16 | 肺癌・その他腫瘍