2019年 06月 13日 ( 1 )

IPFの診断遅延のリスク因子

e0156318_14441648.jpg 国によって違いはあるかもしれませんが、IPFの診断はかなり遅れやすいという報告です。

Hoyer N, et al.
Risk factors for diagnostic delay in idiopathic pulmonary fibrosis.
Respir Res. 2019 May 24;20(1):103.


背景:
 特発性肺線維症(IPF)患者における調査および後ろ向き研究によれば、診断の有意な遅れが指摘されている。しかしながら、この遅れの原因やリスク因子は不明である。

方法:
 IPF診断前の6ポイントの時期(症状発現時、一般開業医初診時、地域病院初診時、間質性肺疾患[ILD]専門施設紹介時、ILD施設初診時、最終診断時)が多施設のIPF患者204人のコホートで記録された。これらの時期に基づいて、診断の遅れについて患者に関連した独自の遅延と病院に関連した遅延に分けた。負の二項回帰モデルによる多変量解析を用いて、背景および臨床データから診断の遅れのリスク因子を同定した。

結果:
 診断の遅れの中央値は2.1年(IQR:0.9-5.0)で、患者因子、一般開業医、地域病院の影響が大きかった。男性は患者側の遅延のリスク因子だった(IRR3.84、95%信頼区間1.17-11.36、p=0.006)。高齢は病院に関連した遅延のリスク因子だった(IRR1.03、95%信頼区間1.01-1.06、p=0.004)。吸入治療を過去に受けている患者ではトータルの遅延は長かった(IRR1.99、95%信頼区間1.40-2.88、p<0.0001)。しかし、気流閉塞のある患者では遅延はなかった。呼吸器症状の誤診は、全患者の41%にのぼった。
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(文献より引用)

結論:
 IPFに気づかれることが増えたとはいえ、診断の遅れはいまだに2.1年ある。男性、高齢、他疾患に対する治療のこころみは、IPF診断遅延のリスク因子である。これらのリスク因子に焦点を当てて診断の遅延を減らす努力が必要である。



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by otowelt | 2019-06-13 00:42 | びまん性肺疾患