2019年 07月 29日 ( 1 )

血清HMGB1はIPF患者における急性増悪を予測

血清HMGB1はIPF患者における急性増悪を予測_e0156318_10574046.jpg びまん性肺疾患の世界ではよく論議されていた知見ですね。PMX-DHPがIPF急性増悪期のHMGB1を減少させるという報告もありました(Blood Purif. 2011;32(4):310-6. )。

Yamaguchi K, et al.
Serum high-mobility group box 1 is associated with the onset and severity of acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis.
Respirology. 2019 Jul 3. doi: 10.1111/resp.13634.


背景および目的:
 HMGB1高値は、前炎症性シグナルを促進させることから肺傷害のメディエーターとして知られている。過去の研究ではHMGB1はIPF急性増悪の患者において肺および血中で増加していることが示されている。この研究では、血中HMGB1が安定期IPFおよび急性増悪期の疾患進行・予後の予測能があるかどうか調べた。

方法:
 計76人の安定期IPF患者のうち、17人がIPF急性増悪を起こした。COPD患者37人、健康コントロール患者74人が組み入れられた。血清HMGB1値を4群間で比較し、安定期IPF患者において、HMGB1濃度と急性増悪発症および予後との関連を評価した。HMGB1の予後予測能はIPF急性増悪患者において決定された。

結果:
 健康コントロール冠者と比べると安定期IPF患者では血清HMGB1が高かった。またIPF急性増悪の患者は、これらの群のいずれよりも血清HMGB1が高かった(安定期IPF:6.26 ± 5.27, 健康コントロール:3.42 ± 2.69、IPF急性増悪:19.20 ± 16.76 ng/mL)。安定期IPF患者とCOPD患者の間では血清HMGB1の値に差はなかった。HMGB1が高いと安定期IPF患者において急性増悪を早期に発症し、IPF急性増悪の患者では生存が短くなることがわかった(それぞれP = 0.030、0.001)。

結論:
 血清HMGB1高値は、安定期IPF患者において早期急性増悪よ予測し、IPF急性増悪患者では生存が短くなる。すなわち、HMGB1は、疾患の急性悪化と関連していることが示唆された。



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by otowelt | 2019-07-29 00:15 | びまん性肺疾患