2019年 09月 24日 ( 1 )

メタアナリシス:NSCLC1次治療に用いるカルボプラチンとシスプラチンの比較

メタアナリシス:NSCLC1次治療に用いるカルボプラチンとシスプラチンの比較_e0156318_8124310.jpg この試験数なら敢えてメタアナリシスせずともよかったかもしれません。にしても、やるならコクランでやってほしかったです。

Griesinger F, et al.
Efficacy and safety of first-line carboplatin-versus cisplatin-based chemotherapy for non-small cell lung cancer: A meta-analysis.
Lung Cancer. 2019 Sep;135:196-204.


背景:
 白金製剤ベースの化学療法は、進行性非小細胞肺癌(NSCLC)における1次治療として主に用いられる。この研究の目的は、カルボプラチンベースとシスプラチンベースのNSCLC1次治療の有効性、安全性、健康関連QOLを比較することである。

方法:
 2013年コクラングループのメタアナリシス(Cochrane Database Syst Rev. 2013 Aug 16;(8):CD009256.)をアップデートする形とした。電子データベースから、2013年~2018年の間に発表されたランダム化比較試験を抽出した。白金製剤と併用されたのは、ゲムシタビン、ビノレルビン、ドセタキセル、パクリタキセル、イリノテカン、ペメトレキセド。エンドポイントには全生存(OS)、1年OS、客観的奏効率(ORR)、グレード3/4の有害事象、健康関連QOLが含まれた。

結果: 
 12のランダム化比較試験(2048人)が登録され、メタアナリシスに4139人が組み込まれた。カルボプラチンベースとシスプラチンベースのレジメンにOS(ハザード比1.08, 95%信頼区間0.96-1.21)、1年OS(相対リスク0.97, 95%信頼区間0.89-1.07)の有意差はなかったORRについてはシスプラチンのほうがわずかによかった(相対リスク0.88; 95%信頼区間0.78-0.99)。
メタアナリシス:NSCLC1次治療に用いるカルボプラチンとシスプラチンの比較_e0156318_1214453.png
(OS:文献より引用)

 有害事象はいずれにも血小板減少、貧血、神経毒性、嘔気・嘔吐が観察されたが、サイクルベースでは貧血以外に有意差はなかった(貧血はカルボプラチンのほうがリスクが高かった:相対リスク3.94[95%信頼区間1.80-8.65])。患者ベースでは、嘔気・嘔吐はカルボプラチンのほうがリスクが低く、神経毒性はシスプラチンのほうがリスクが低くかった。健康関連QOLについては、両群に差はなかった。
メタアナリシス:NSCLC1次治療に用いるカルボプラチンとシスプラチンの比較_e0156318_1262897.png
(グレード3/4有害事象[サイクルベース]:文献より引用)
メタアナリシス:NSCLC1次治療に用いるカルボプラチンとシスプラチンの比較_e0156318_1214785.png
(グレード3/4有害事象[患者ベース]:文献より引用)

結論:
 カルボプラチンベースおよびシスプラチンベースのいずれのNSCLC1次治療にもOSの差はなかったが、ORRはシスプラチンベースのほうがわずかに良かった。治療選択の際、毒性プロファイルも考慮すべきである。



[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

肺がん化学療法副作用マネジメントプロのコツ [ 倉田宝保 ]
価格:4644円(税込、送料無料) (2019/8/6時点)



■「呼吸器内科医」はm3を応援しています!新規登録で3,000円相当ポイント進呈!
メタアナリシス:NSCLC1次治療に用いるカルボプラチンとシスプラチンの比較_e0156318_8184968.png

by otowelt | 2019-09-24 00:37 | 肺癌・その他腫瘍