2019年 09月 25日 ( 1 )

孤立性結節を呈する肺MAC症の臨床的検討

e0156318_10555091.png 過去10年を掘り起こした、執念の論文です。感服。
 約半数でPETが陽性になるので、ちょっとこれは注意ですね。

Marukawa M, et al.
Solitary pulmonary nodules caused by Mycobacterium avium complex
Respiratory Investigation, https://doi.org/10.1016/j.resinv.2019.07.001


背景:
 肺Mycobacterium avium complex (MAC)症は日本で増加している。MAC-PDのパターンのうち、孤立性肺結節(SPN)の頻度は低く、しばしば肺癌と誤認される。この研究の目的は、MAC-SPNの臨床的特徴を同定することである。

方法:
 2007年1月から2017年12月までの間にMAC培養陽性のSPN(確定例[、①1cm以上の結節、②生検検体からMACが認められる、③病理学的に乾酪壊死の有無を問わない肉芽腫性炎症])と拡散増幅検査陽性のSPN(疑い例)が登録された(ORDSG所属の6病院)。患者の臨床および検査データ、放射線学的所見、微生物学的所見、アウトカムが調べられた。

結果:
 28人が登録された(年齢中央値66歳、16人が男性、12人が女性)。全患者は疾患同定時無症状であった。SPNのサイズの中央値は23.5mmだった。26人が胸腔鏡下肺生検をおこなわれ、そのほかは経皮的針生検をおこなわれた。肉芽腫性炎症が全症例に同定された。微生物学的に、28人のうち17人が確定例、11人が疑い例だった。いずれの群も、M. aviumのほうが多く、M. intracellulareは1例ずつだった。2群間の臨床的および放射線学的所見に有意な差はなかった。13人にPETがおこなわれ、うち7人が陽性だった。
 診断後、6人が治療を受け、そのほかは無治療経過観察となった。追跡期間の中央値は42ヶ月で、いずれの群も再発はみられなかった。
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(文献より引用)

結論:
 無症状の患者におけるSPNの鑑別診断にMACを考慮すべきである。MAC-SPNを診断することは難しいため、診断的介入と生検標本の組織培養・拡散増幅検査が重要になる。






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by otowelt | 2019-09-25 00:23 | 抗酸菌感染症