2019年 09月 27日 ( 1 )

β2受容体ジェノタイプはCOPD重症増悪に影響を与える

β2受容体ジェノタイプはCOPD重症増悪に影響を与える_e0156318_10352341.png ADRB2は喘息でも検討されていますね。

Ingebrigtsen TS, et al.
β2-Adrenergic genotypes and risk of severe exacerbations in COPD: a prospective cohort study.
Thorax. 2019 Sep 3. pii: thoraxjnl-2018-212340. doi: 10.1136/thoraxjnl-2018-212340.


背景:
 COPD増悪に対する個々の感受性は、遺伝的因子によって左右される。しかしながら、この変動性についてはまだよくわかっていない。われわれは、β2アドレナリン受容体のジェノタイプである、Gly16Arg (rs1042713, c.46G>A)およびGln27Glu (rs1042714, c.79C>G)がCOPDにおける重症増悪のリスクに影響を与えるのではないかと仮説を立てた。

方法:
 Copenhagen General Population Study96762人から、ジェノタイピングが可能だったCOPD患者5262人を抽出した(1秒率<70%、%1秒量<80%、>40歳、喘息がない患者を対象)。重症増悪は、5年追跡(平均3.4年)のあいだに起こった、COPDによる急性入院と定義された。Copenhagen City Heart StudyにおいてCOPDと診断された923人を複製解析群として用いた。

結果:
 5262人のうち461人に重症増悪が記録された。16Glyホモ接合型と比較して、16Gly/Argヘテロ接合型における重症増悪のハザード比は1.62(95%信頼区間1.30-2.03、p=0.00002)で、16Gly/Argホモ接合型では1.41(95%信頼区間1.04-1.91、p=0.03)だった。同様に、27Gluホモ接合型と比較して、27Gln/Glu接合型におけるハザード比は1.35(95%信頼区間1.03-1.76、p=0.03)、27Glnホモ接合型におけるハザード比は1.49(95%信頼区間1.12-1.98、p=0.006)だった。Copenhagen City Heart Studyにおいても同様の傾向がみられた。
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(COPD増悪率:文献より引用)

 27Glnホモ接合型単独のあいだでは、16Glyホモ接合型と比較すると16Gly/Argヘテロ接合型のハザード比が5.20(95%信頼区間1.81-14.9、p=0.02)、16Argホモ接合型のハザード比が4.03(95%信頼区間1.40-11.6、p=0.01)だった。
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(27Glnホモ接合型における増悪:文献より引用)

結論:
 よくみられるβ2アドレナリン受容体のジェノタイプは、rs1042713における16Argアレルを介して、COPD重症増悪のリスクに影響を与える。



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by otowelt | 2019-09-27 00:18 | 気管支喘息・COPD