2019年 10月 19日 ( 1 )

日本の非結核性抗酸菌症プラクティスがもたらすCAM耐性菌リスク

e0156318_10555091.png クラリスロマイシン耐性例の解析では、リスクとして標準治療経過中のエタンブトール中止が多いとのことです(Ann Am Thorac Soc. 2016 Nov;13(11):1904-1911)。

Morimoto K, et al.
Actual practice of standard treatment for pulmonary nontuberculous mycobacteriosis in Japan.
Respir Med. 2019 Oct 4;158:67-69. doi: 10.1016/j.rmed.2019.10.002.


背景:
 日本における肺非結核性抗酸菌症(NTM-PD)のプラクティスの仔細は明らかにされていない。

方法:
 2010年に病名登録され、2010年から2014年までの間に少なくとも標準3剤治療を受けたNTM-PD患者9200人のランダムサンプル2%(184人)を調べた。
 
結果:
 標準治療期間の中央値は248日(IQR 56-540日)だった。患者の59%が標準治療を6ヶ月超受けたが、
12ヶ月の治療を受けたのはわずか41%だった。
 53人(29%)が標準から逸脱した治療レジメンで開始されていたが、そのうち18人(34%)がマクロライド耐性を誘導するリスクのある処方へ変更していた(クラリスロマイシン単剤治療あるいはクラリスロマイシン+リファンピシン)。
 184人は標準治療レジメンを開始されていたが、49人(27%)がそれから逸脱し、31人(63%)がマクロライド耐性を誘導するリスクのある処方へ変更していた。治療期間中央値は266日(IQR 127-579日)だった。
 マクロライド単独療法は、標準治療前に50人(27.7%)、標準治療後に41人(27.2%)観察された。

結論:
 およそ60%のNTM-PD患者が標準治療レジメンを12ヶ月超継続できず、標準治療前後で42%がマクロライド耐性リスクのある処方になっていた。NTM-PDの適切かつ安全なマネジメントについて医師と患者に啓蒙することが重要である。






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by otowelt | 2019-10-19 00:48 | 抗酸菌感染症