2019年 11月 25日 ( 1 )

閉塞性睡眠時無呼吸の重症度と大動脈石灰化の関連

閉塞性睡眠時無呼吸の重症度と大動脈石灰化の関連_e0156318_117241.png 心血管系死亡のリスク因子であることはすでに知られていますが、動脈硬化と関連を示した本研究は貴重です。

Kim S, et al.
Relationship of obstructive sleep apnoea severity and subclinical systemic atherosclerosis.
Eur Respir J. 2019 Oct 31. pii: 1900959. doi: 10.1183/13993003.00959-2019.


背景:
 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、よくみられる睡眠呼吸障害である。無治療OSAは、アテローム性動脈硬化を進行させ、心血管系による不利益を潜在的に増加させる。

目的:
 この研究は、客観的に評価されたOSA重症度と、CTでカルシム沈着を定量化するなどの方法で非侵襲的に評価されたサブクリニカルな全身性アテローム性動脈硬化との関連を評価することである。

方法:
 韓国ゲノムおよび疫学研究において、2157人の器質的心疾患がない被験者が登録された(平均年齢59.96 ± 6.67歳、48.73%が男性)。自宅でポリソムノグラフィ、病院で胸部CT検査を受けた。被験者はOSAの重症度によって層別化された:非OSA群(AHI<5、1096人)、軽症OSA群(5≦AHI<15、700人)、中等症~重症OSA群(AHI≧15、361人)。胸部大動脈および冠動脈のカルシウム沈着は、Agatstonスコア(J Am Coll Cardiol 1990;15:827-832)によって評価された。

結果:
 心血管系リスク因子で補正すると、中等症~重症OSAの被験者は、非OSA群と比較して、胸部大動脈の石灰化リスクが1.6倍高かった(95%信頼区間1.18-2.15、p=0.002)。一般集団におけるOSA重症度は、サブクリニカルな全身性アテローム性動脈硬化と独立して関連していた。
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(文献より引用)

結論:
 本研究は重症OSAが全身性アテローム性動脈硬化に与える潜在的な重要性を示すものである。





by otowelt | 2019-11-25 00:30 | 呼吸器その他