2019年 11月 28日 ( 1 )

Mycobacterium triplex感染症の臨床的特徴

e0156318_1611888.png このコホートでは16年間で53人であり、極めてまれな菌種のようです。私も診たことはありません。

Gibson J, et al.
The clinical significance of Mycobacterium triplex.
Respir Med. 2019 Nov 4;159:105808. doi: 10.1016/j.rmed.2019.105808.


目的:
 Mycobacterium triplexは遅発育非結核性抗酸菌(NTM)であり、ヒトでまれに検出される。その病原性や自然経過については不明である。この研究の目的は、当該感染症の将来的なマネジメントに役立てるため、オーストラリアのクイーンランドにおいて同定されたM. triplexの臨床的特徴、アウトカム、薬剤感受性を調べた。

方法:
 この後ろ向き研究において、2000年1月1日から2016年12月31日までにオーストラリアのクイーンランドで同定されたM. triplexに感染した全患者を登録した。診療録から臨床情報を得て、その臨床的有意性、自然経過、治療アウトカム、薬剤感受性を調べた。

結果:
 53人(男性21人)がM. triplex培養陽性だった。39人の患者が肺検体、17人(43.6%)がATS基準で肺NTM症と診断された。6人の患者が抗菌薬治療を受け、5人で治療成功した。4人の病変は肺外にあり、外科的マネジメントと抗菌薬により治療された。薬剤感受性試験では、93%の培養陽性例でマクロライド感受性だった。

結論:
 これはM. triplexのもっとも大規模なケースシリーズであり、ヒトへの病原性はまれである。肺外病変は外科的マネジメントで良好に治療できた。M. triplexに対する最適治療については不明であるが、薬剤感受性試験ではマクロライド耐性はまれであり、マクロライドを治療レジメンに加えべきと考える。


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by otowelt | 2019-11-28 00:37 | 抗酸菌感染症