2019年 12月 05日 ( 1 )

無熱性市中肺炎でも血培陽性になりうる

無熱性市中肺炎でも血培陽性になりうる_e0156318_16271270.jpg 直近のATS/IDSAガイドラインでは、重症CAPの場合に血液培養を採取することを推奨しています。

・参考記事:ATS/IDSA成人市中肺炎ガイドライン2019

 発熱があるかどうかより、CURB-65の重要性が強調されています。

Forstner C, et al.
Rate and predictors of bacteremia in afebrile community-acquired pneumonia.
Chest. 2019 Oct 26. pii: S0012-3692(19)34102-9. doi: 10.1016/j.chest.2019.10.006.


背景:
 血液培養は、菌血症を同定するゴールドスタンダードであるが、市中肺炎患者に対する血液培養の有用性についてはさまざまな意見がある。この研究で、CAP患者と無熱性菌血症の頻度を記述し、無熱性患者における血液培養の必要性を予測する臨床的特徴を同定した。

方法:
 菌血症の頻度は、複数国のコホート研究CAPNETSに登録された4349人の市中肺炎患者で調べられた。また、初診時の発熱の有無によって層別化した(有熱性2152人、無熱性2174人、低体温23人)。後ろ向きに、無熱性患者における菌血症の独立予測因子をロジスティック回帰分析を用いて調べた。

結果:
 菌血症を伴う肺炎は、発熱があった2116人のうち190人(8.9%)にみられ、無熱性2149人のうち101人(4.7%)、低体温患者23人のうち1人(4.3%)にみられた。菌血症の頻度は、CURB-65スコア0の患者で3.5%だったが、CURB-65スコア4点では17.1%まで上昇した。無熱性菌血症患者は、28日死亡率がもっとも高かった(9.9%)。尿中肺炎球菌抗原陽性(補正オッズ比4.6、95%信頼区間2.6-8.2)、CRP>200mg/L(補正オッズ比3.1、95%信頼区間1.9-5.2)、BUN≧30mg/dL(補正オッズ比3.1、95%信頼区間1.9-5.3)は、無熱性患者における菌血症の独立予測因子であった。また、治療前抗菌薬の使用(補正オッズ比0.3、95%信頼区間0.1-0.6)は、菌血症ではないことを予測する独立因子だった。

結論:
 菌血症を伴う市中肺炎患者の一定数が無熱性であった。これらの患者は、有熱性の菌血症あるいは菌血症を伴う肺炎と比較して死亡率が高かった。したがって、血液培養の必要性をみる指標として、「発熱」については再考を要する。



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by otowelt | 2019-12-05 00:56 | 感染症全般