2020年 01月 16日 ( 1 )

COSYCONET試験:安定期COPDにおける高感度トロポニンIは死亡リスク因子

COSYCONET試験:安定期COPDにおける高感度トロポニンIは死亡リスク因子_e0156318_13312058.png かなり気合の入った多施設共同研究ですね。

Waschki B, et al.
High-sensitivity troponin I and all-cause mortality in patients with stable COPD: An analysis of the COSYCONET study
European Respiratory Journal 2019; DOI: 10.1183/13993003.01314-2019


背景:
 COPDは世界的に主要な死因であり、かなりの人が心血管疾患で死亡している。高感度トロポニンI(hs-TnI)は、死亡リスクが高いCOPD患者の特定に役立つ可能性がある。安定期COPDの集団において、関連する心血管リスク因子および一般的な心血管疾患を考慮したうえで、現行のCOPD評価より精度が高く総死亡率を予測するためにhs-TnIが有用かどうかを調べた。。

方法:
 多施設共同研究COSYCONET試験では、全病期の安定期COPD患者2085人において、呼吸器系・心血管系マーカーとともにhs-TnIが測定された。プライマリアウトカムは追跡3年間の総死亡とした。

結果:
 hs-TnIは2020人(96.9%)の患者で検出可能であった。hs-TnI濃度中央値は3.8 ng/L (IQR, 2.5‒6.6 ng/L)であり、1.8%の患者が99パーセンタイルである27ng/Lを上回っていた。気流閉塞、呼吸困難グレード、運動耐容能、重症増悪歴、従来報告されている心血管系リスク因子であるeGFR・ABI・NT-proBNP・心血管系疾患の既往で補正したCox回帰分析では、hs-TnIは総死亡の有意な予測因子であった(連続変数:log hs-TnIに対するハザード比1.28 [95%信頼区間1.01‒1.62]、カットオフ値6 ng/L (ハザード比1.63 [95%信頼区間1.10‒2.42])。

結論:
 安定期COPD患者において、hs-TnIはこれまで確立されていたCOPD死亡予測因子を超える強い死亡予測能を有することが分かった。また、さまざまな心血管系リスク因子とは独立して認められる知見であった。




by otowelt | 2020-01-16 00:30 | 気管支喘息・COPD