2020年 01月 26日 ( 1 )

吸入ステロイドは気管気管支軟化症と関連

吸入ステロイドは気管気管支軟化症と関連_e0156318_1537473.png コントロール群をマッチした方法があまりよくわかりませんでした。本文中に「ランダムに選択した」と書かれていましたが、選択バイアスは大丈夫でしょうか。

VarunShah, et al.
Association between Inhaled Corticosteroids and Tracheobronchomalacia.
CHEST, https://doi.org/10.1016/j.chest.2019.12.023


目的:
 われわれの研究の目的はICS使用と気管気管支軟化症(TBM)の関連を調べることである。

方法:
 われわれは、TBMの有無を問わず、喘息とCOPD患者を後ろ向きに解析した。TBM患者は、胸部CT、軟性気管支鏡検査により診断された(呼吸時に50%以上気管気管支径が短くなることと定義)。患者は、少なくとも3ヶ月間ICS治療を受けていた場合、ICS使用者と判断された。単純ロジスティック回帰モデルを用いて、TBMステータスと提起された各因子の関連を調べた。多変量ロジスティック回帰モデルを用いて、TBMとステロイド使用の関連を調べた。
 18歳未満の症例や先天性気管気管支軟化症の症例は除外された。

結果:
 合計463人の患者が登録された。COPD患者が153人、喘息患者が310人だった。
 多変量解析によると、高用量ステロイド使用の患者は、ステロイドを使用していない患者と比べてTBMのリスクが3.5倍高かった(オッズ比3.5, 95%信頼区間1.4 to 8.5; p=0.007)。年齢(p<0.0001), 胃食道逆流症(GERD)(p<0.0001), LAMA使用 (p<0.0001)もTBMと関連していた。また、喘息と比較してCOPDのほうがTBMが多かった(p=0.002)。
 ICS使用者では、低用量ICS使用者と比較して、高用量ICS使用者はTBMのリスクが2.9倍高かった(オッズ比2.9, 95%信頼区間1.2 to 7.1; p=0.02)。年齢(p=0.003), GERD (p=0.002), LAMA使用 (p=0.004), ICSのタイプ(p=0.04), ICS使用期間(p<0.0001) はすべてTBMと関連していた。
吸入ステロイドは気管気管支軟化症と関連_e0156318_15341556.png
(文献より改変引用:多変量解析)

結論:
 高用量ICS使用者、長期ICS使用者ではTBMのリスク上昇と関連していた。前向きランダム化比較試験によってこの関連性を精査する必要がある。


by otowelt | 2020-01-26 00:03 | 気管支喘息・COPD