2020年 02月 10日 ( 1 )

SABINAプログラムコホート:SABA過剰使用は喘息増悪リスクや死亡率上昇と関連

SABINAプログラムコホート:SABA過剰使用は喘息増悪リスクや死亡率上昇と関連_e0156318_82080.png 「保険で持っておきたいの・・・」という患者さんは結構いらっしゃるので、年2缶はザラにありそうですが・・・。

Nwaru B, et al.
Overuse of short-acting β2-agonists in asthma is associated with increased risk of exacerbation and mortality: A nationwide cohort study of the global SABINA programme.
Eur Respir J. 2020 Jan 16. pii: 1901872. doi: 10.1183/13993003.01872-2019.


背景:
 短時間作用性β2刺激薬(SABA)の過剰使用は、喘息コントロール不良・健康アウトカム不良を示唆する。喘息の増悪と死亡率に対するSABA使用のリスク因子と影響に対する現代の人口ベースのデータは不足しており、世界的なSABINA(SABA use IN Asthma)プログラムを開始している。

方法:
 スウェーデン国内登録のリンクデータにより、2006年~2014年に閉塞性肺疾患に対して2回以上処方された12~45歳の喘息患者が登録された。SABA過剰使用は、1年にSABAが2缶を超えて処方されたものと定義された。SABAは、年あたり3-5缶、6-10缶、11缶以上の処方で3群に分けられた。Cox回帰により、SABA使用と増悪(入院や経口ステロイドを要するもの)および死亡率の関連が調べられた。

結果:
 365324人の喘息患者(平均年齢27.6歳、55%が女性)が解析に組み込まれ、平均追跡期間は85.4ヶ月だった。約30%にSABA過剰使用がみられた(21%が年あたり3-5缶、7%が6-10缶、2%が11缶以上)。SABAの過剰使用は、年2缶以下のSABA処方と比較して、喘息増悪のリスクを上昇させた(3-5缶:ハザード比1.26; 95%信頼区間1.24-1.28; 6-10缶:ハザード比1.44; 95%信頼区間1.41-1.46、11缶以上:ハザード比1.77、95%信頼区間1.72-1.83) 。また、年2缶以下のSABA処方と比較して、SABA過剰使用は死亡リスクも上昇させた(2564人の死亡が確認)(3-5缶:ハザード比1.26; 95%信頼区間1.14-1.39、 6-10缶:ハザード比1.67; 95%信頼区間1.49-1.87、11缶以上:ハザード比2.35, 95%信頼区間2.02-2.72)。
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(喘息増悪リスク:文献より引用)

結論:
 スウェーデンの喘息患者の3分の1が、年あたり3本以上SABAを使用していた。SABA過剰使用は、増悪リスクや死亡率の上昇と関連していた。これらの知見は、SABA使用モニタリングが喘息管理を改善する上で重要であることを強調している。




by otowelt | 2020-02-10 00:56 | 気管支喘息・COPD