カテゴリ:集中治療( 197 )

NPPVのマスクにかかる圧の測定

e0156318_21563989.jpg NPPVのときのマスクの圧に関する実臨床的な報告。面白いです。

Brill AK, et al.
Mask pressure effects on the nasal bridge during short-term noninvasive ventilation.
ERJ Open Res. 2018 Apr 9;4(2). pii: 00168-2017. doi: 10.1183/23120541.00168-2017. eCollection 2018 Apr.


目的:
 この研究の目的は、非侵襲性換気(NIV)中にマスクから鼻梁にかかる圧が、マスクの種類、換気設定、体位によって受ける影響および快適性について調べることである。

方法:
 われわれは18歳以上の健常人20人(男性12人、女性8人)に4つの異なるNIVマスクを装着してNIVを受けてもらい(3つは口鼻マスク[Hospital Fullface、Quattro Air、Comfort Gel Full]、1つは鼻マスク[Easylife])、3種類の換気設定を用いて坐位(IPAP:15, 20, 25 cm H2O)で、またはIPAP20cm H2Oで仰臥位で換気し、鼻梁にかかる圧を測定した。EPAPは5cmH2Oを維持した。客観的な圧測定は、I-Scan pressure-mapping systemを用いた(写真)。主観的なマスクフィットの快適性は、100mmVASで評価した。
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(写真. I-Scan™)

結果:
 健常者の平均年齢は36±11歳、平均BMIは25.1±3.3 だった。マスクによって鼻梁に平均47.6±29 mmHg~91.9±42.4 mmHgの圧がかかった。全マスクにおいて仰臥位時の圧が低かった(仰臥位:57.1±31.9 mmHg vs 坐位:63.9±37.3 mmHg、p<0.001)。口鼻マスクでは吸気時気道陽圧(IPAP)は鼻梁の圧に影響を与えなかった。主観的な不快感は高IPAPと関連しており、皮膚に対する圧と正の相関をしていた。試験中に合併症はみられなかった。

結論:
 マスクフィット時の皮膚に対する圧を客観的に測定することは、マスク選択の一助となりうる。仰臥位のマスクフィットが、臨床においてルーチンに考慮されるべきである。



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by otowelt | 2019-04-16 00:56 | 集中治療

FLORALI-2試験:非侵襲性換気あるいはネーザルハイフローによる前酸素化

e0156318_932349.png 小規模なランダム化比較試験が1つしかない分野に踏み込んだ報告です。

Frat JP, et al.
Non-invasive ventilation versus high-flow nasal cannula oxygen therapy with apnoeic oxygenation for preoxygenation before intubation of patients with acute hypoxaemic respiratory failure: a randomised, multicentre, open-label trial
Lancet Respir Med, March 18, 2019, http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(19)30048-7


背景:
 非侵襲性換気は、ハイフロー酸素療法と比較して挿管中の重症低酸素血症リスクを減らすかどうかまだ示されていない。われわれは、非侵襲性換気による前酸素化(preoxygenation)がハイフロー酸素療法よりも挿管中の重症低酸素血症リスクを減らす上で効果的かどうか調べるために本研究をおこなった。

方法:
 FLORALI-2試験は、フランスの28のICUで実施された多施設共同オープンラベル試験である。急性低酸素性呼吸不全(PaO2/FiO2比≦300mmHg)に対して気管挿管がおこなわれた成人患者がランダムに1:1の割合で、前酸素化のため非侵襲性換気あるいはハイフロー酸素療法に割り付けられた(PaO2/FiO2比によって層別化:200mmHg以下、200mmHg超)。除外基準は、心肺停止による挿管、意識障害(GCS≦8点)、その他非侵襲性換気の禁忌(直近の喉頭、食道、胃手術、顔面骨折)、パルスオキシメーターが使用できない例、授乳婦、患者拒否など。プライマリアウトカムは、ITT集団における処置中の重症低酸素血症(パルスオキシメーターで80%未満)とした。

結果:
 2016年4月15日~2017年1月8日までに参加28施設において2079人の患者が挿管され、322人が登録された。記録がなかった5人の患者、同意撤回あるいは法律で保護された2人の患者、挿管されなかった1人の患者、心肺停止だった1人の患者が除外された。ITT解析に組み入れられた313人のうち、142人が非侵襲性換気群、171人がハイフロー酸素療法群だった。重症低酸素血症は非侵襲性換気による前酸素化が適用された142人のうち33人(23%)、ハイフロー酸素療法が適用された171人のうち47人(27%)にみられた(絶対差-4.2%、95%信頼区間-13.7~5.5、p=0.39)。中等症から重症の低酸素血症(PaO2/FiO2比≦200mmHg以下)だった242人において、前酸素化のあとに重症低酸素血症を起こす頻度は非侵襲性換気のほうがハイフロー酸素療法より低かった(117人中28人[24%] vs 125人中44人[35%]、補正オッズ比0.56,95%信頼区間0.32-0.99, p=0.0459)。重篤な有害事象に群間差はなく、収縮期動脈血圧の上昇(非侵襲性換気群70人[48%] vs ハイフロー酸素療法群86人[50%])および胸部X線写真上の浸潤影(28人[20%] vs 33人[19%])がもっともよくみられた早期合併症で、28日時点での死亡(53人[37%] vs 58人[34%])およびICU入室中の人工呼吸器関連肺炎(31人[22%] vs 35人[20%])がもっともよくみられた後期合併症だった。
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(文献より引用:ITT集団における低酸素血症)

結論:
 急性低酸素性呼吸不全の患者において、非侵襲性換気あるいはハイフロー酸素療法による前酸素化には、重症低酸素血症のリスクの軽減に差をもたらさなかった。ベースラインが中等症~重症の低酸素血症の患者において、効果的な前酸素化の方法を今後模索する必要がある。



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by otowelt | 2019-04-09 00:55 | 集中治療

ネーザルハイフロー治療の成否を予測する指標:ROX

e0156318_932349.png 呼吸器内科において、とても実臨床的な指標ですね。カットオフ値は感度重視・特異度重視の2パターン頭に入れておく感じでよいと思います。4.88以上あれば安心で、3を切ってくるとかなり厳しいですね。

Roca O, et al.
An Index Combining Respiratory Rate and Oxygenation to Predict Outcome of Nasal High Flow Therapy.
Am J Respir Crit Care Med. 2018 Dec 21. doi: 10.1164/rccm.201803-0589OC.


背景:
 急性低酸素性呼吸不全(AHRF)の患者におけるハイフロー鼻カニューレ(HFNC)治療における重要なことは、挿管を遅らせないことである。

目的:
 HFNCのアウトカム(挿管の適否)を同定するための、ROX([SpO2/FiO2]/呼吸回数[/分])の診断精度を調べること。
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方法:
 これは、2年におよぶ、HFNCで治療された肺炎患者を含む他施設共同前向き観察コホート研究である。ROXとHFNCアウトカムの関連をCox比例ハザードモデルを用いて同定した。HFNC治療の失敗・成功を予測する最も特異的なROX指数カットオフ値が調べられた。

結果:
 検証コホートにおいてHFNCで治療された191人のうち、68人(35.6%)が気管挿管を要した。解析した各時間におけるROX指数の予測精度は、ROC曲線下面積で装着2時間0.679、6時間0.703、12時間0.759だった。ROX≧4.88をカットオフ値とした場合、HFNC開始後2時間(ハザード比0.434、95%信頼区間0.264-0.715、p=0.001)、6時間(ハザード比0.304、95%信頼区間0.182-0.509、p<0.001)、12時間(ハザード比0.291、95%信頼区間0.161-0.524、p<0.001)のいずれにおいても気管挿管のリスクが低かった。これは潜在的交絡因子で補正しても同等の結果だった。
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(文献より引用改変)
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(文献より引用)
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(文献より引用)

※参考:FLORALIコホート(ROXカットオフ値4.88以上)
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(文献より引用)

 HFNC開始から2時間後のROXが<2.85、6時間後のROXが<3.47、12時間後のROXが<3.85の場合、HFNC治療は失敗しやすいことが予測された。HFNC治療が失敗した患者は12時間にわたってROX指数の上昇が軟調だった。トレーニングコホートでも一貫した結果が得られた。

結論:
 ARFの肺炎患者でHFNCの治療をうける際、ROXは気管挿管リスクの低い患者を同定する上で、簡便かつ通用な精度の高い指標である。





by otowelt | 2019-02-02 00:06 | 集中治療

実臨床におけるネーザルハイフローの使用

e0156318_21563989.jpg まだコンセンサスがなさそうなので、用語はネーザルハイフローにしています。実臨床でどういう風に使われているのか、私の持っているイメージと同じでした。

Jiro Ito, et al.
The clinical practice of high-flow nasal cannula oxygen therapy in adults: A Japanese cross-sectional multicenter survey
Respiratory Investigation, DOI: https://doi.org/10.1016/j.resinv.2018.02.002


背景:
 ネーザルハイフローは急性期ケアでよく用いられている酸素療法だが、実臨床ではデータが限られている。この研究の目的は、日本人の成人患者における同酸素療法について記述することである。

目的:
 日本の33施設における後ろ向きの横断的研究を2015年3月まで実施した。

結果:
 321人の患者が22病院から登録された(年齢中央値76歳、218人が男性、103人が女性、PF比中央値178mmHg)。挿管拒否(Do-not-intubate)ステータスは患者の37.4%にみられた。ネーザルハイフロー導入前、57.9%の患者が通常酸素療法を適用され、25.9%がNPPVを適用され、15.0%が挿管人工呼吸管理を適用されていた。もっともよくみられた適応疾患は、急性低酸素性呼吸不全(65.4%)で、術後呼吸補助(15.9%)、抜管後呼吸補助(11.2%)と続いた。急性低酸素性呼吸不全の原因は、間質性肺疾患、肺炎、心原性肺水腫が主だった。ネーザルハイフロー導入はICUやそれに準ずる場所でおこなわれており(60.7%)、一般病床で行われたのは36.1%だった。装着期間中央値は4日で、流量中央値は40L/分、FiO2中央値は50%だった。ネーザルハイフローは動脈血酸素分圧、動脈血二酸化炭素分圧、SpO2、呼吸数を改善させた。3分の2の患者が生存し、退院もしくは転院した。

結論:
 実臨床におけるネーザルハイフローの使用について記述した。


by otowelt | 2018-04-27 00:04 | 集中治療

ARDSに開胸肺生検を行うことでステロイド感受性病理像の同定が可能

e0156318_21563989.jpg しかし踏み切るには勇気が要りますよね。

Gerard L, et al.
Open Lung Biopsy in Nonresolving Acute Respiratory Distress Syndrome Commonly Identifies Corticosteroid-Sensitive Pathologies, Associated With Better Outcome.
Crit Care Med. 2018 Mar 7. doi: 10.1097/CCM.0000000000003081. [Epub ahead of print]


目的:
 軽快しないARDSに対して開胸肺生検をおこなわれた患者の約半数が、DADではなく他の病理組織パターンであることが示されている。そのなかには、ステロイド投与が効果を発揮する疾患も含まれている。この研究の目的は、ARDSでICUに入室した患者の開胸肺生検がステロイド感受性疾患の同定に役立つかどうかを検討し、臨床経過とアウトカムの差を調べることである。

方法:
 後ろ向き研究。三次医療センターで22の混合型ICU病床を持つ病院でおこなわれた。適格症例は16歳以上でベルリン基準を満たしたARDS患者のうち、2007年1月~2017年1月まで開胸肺生検をおこなわれた患者とした。

結果:
 試験期間中、695人の患者がARDSと診断された。51人(7%)が開胸肺生検を適用された。DAD診断は29人(57%)であり、ステロイド感受性の病理像があると診断されたのは19人(37%)だった。入院死亡率は55%で、180日死亡率は61%だった。ステロイド感受性病理像とステロイド抵抗性病理像の間の入院死亡率はそれぞれ37%・65%(p<0.045)、180日死亡率はそれぞれ37%・75%(p<0.007)だった。開胸肺生検前にステロイド感受性病理像を予測する信頼性のある因子は同定されなかった。

結論:
 ARDSの患者でステロイド感受性病理像を同定するために開胸肺生検は有用である。これらの患者アウトカムは良好であり、180日死亡率も低かった。


by otowelt | 2018-04-03 00:49 | 集中治療

エコーガイド下中心静脈カテーテル挿入後のレントゲン写真撮影は必要か?

e0156318_21563989.jpg さりとて、なくならないと思います。

Jason Chui, et al.
Is Routine Chest X-ray After Ultrasound-Guided Central Venous Catheter Insertion Choosing Wisely? A population-based retrospective study of 6875 patients
CHEST DOI https://doi.org/10.1016/j.chest.2018.02.017


背景:
 中心静脈カテーテル(CVC)をエコーガイド下で挿入した後、ルーチンのレントゲン撮影が推奨されている。われわれは、エコーガイド下CVC挿入後にレントゲン写真を撮影する意義を調べた。

方法:
 集団ベース後ろ向きコホート研究において、2008年7月1日~2015年12月31日までに手術室でCVCを挿入された成人患者の記録を抽出した。気胸とカテーテル位置不良の頻度を調べた。ロジスティック回帰分析によって、これらの合併症の潜在的リスク因子を調べた。また経済的な影響についても調べた。

結果:
 18274人のCVC挿入患者のうち、6875人が登録された。気胸およびカテーテル位置不良の頻度はそれぞれ0.33%(95%信頼区間0.22-0.5)(23人)、1.91%(95%信頼区間1.61-2.26)(131人)。カテーテル挿入部位は、気胸およびカテーテル位置不良の主要な規定因子だった。特に左鎖骨下静脈からの挿入が気胸リスクが高く(オッズ比6.69、95%信頼区間2.45-18.28、p<0.001)、右内頚静脈以外の部位はカテーテル位置不良が多かった。胸部レントゲン写真による当施設のコストは年間10万5000ドル~18万3000ドルと推定された。

結論:
 エコーガイド下CVC挿入後の気胸およびカテーテル位置不良はまれな合併症であり、コストも高い。そのため、ルーチンの撮影は不要と考えられる。


by otowelt | 2018-03-19 00:55 | 集中治療

アルコール消費はARDSリスク上昇と関連

e0156318_21563989.jpg ARDSには色々なリスク因子が同定されていますが、アルコールもその1つです。
 
Evangelia Simou, et al.
The effect of alcohol consumption on the risk of ARDS. A systematic review and meta-analysis
CHEST DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chest.2017.11.041


背景:
 成人におけるアルコール消費量とARDSリスクの関連性についてシステマティックレビューおよびメタアナリシスを行うこと。

方法:
 Medline、EMBASE、Web of Scienceからアルコール摂取量とARDS発症の関連を評価した観察研究(1985~2015年)を同定した。言語は問わなかった。メタアナリシスだけでなく、サブグループ解析をおこなった。

結果:
 17の観察研究(17万7674人)が登録された。13試験のメタアナリシスによれば、アルコール消費はARDSのリスク上昇に関連していた(オッズ比1.89、95%信頼区間1.45-2.48、I2=48%)。出版バイアスは観察されなかった(P= 0.150)。感度解析によれば、この関連性は主にアルコール乱用の影響に起因することがわかった(オッズ比1.90, 95%信頼区間1.40-2.60, 10試験)。サブグループ解析では、異質性は、患者の素因(外傷、敗血症/敗血症性ショック、肺炎)によって説明されることが分かった(P=0.003)。

結論:
 慢性アルコール摂取はARDSのリスクを上昇させる。入院患者では慢性アルコール消費のスクリーニングが必要である。


by otowelt | 2018-01-29 00:52 | 集中治療

気管チューブカフインフレータは人工呼吸器関連肺炎予防に有用

e0156318_21563989.jpg 私が研修医をしていた時代には、到底考えられないデバイスです。

大城 智哉ら.
人工呼吸器関連肺炎予防における気管チューブカフインフレータによる有用性の検討
日本集中治療医学会雑誌. 25 巻 (2018) 1 号 p. 45-46


方法:
 対象は人工呼吸器管理中の20歳以上の患者で,観察期間はETTc インフレータの院内導入開始と研究終了時期を考慮し,ETTcインフレータ群(以下,自動群)を2015年1月から10月とし,用手的カフ圧調整群(以下:手動群)を2014年1月から10月と設定し各々VAP発生率,VAP発生因子および背景疾患を前向きに観察した。手動群は10 cmH2Oごとのメモリ表示であるVBMカフプレッシャーゲージ®(スミスメディカル・ジャパン)を用いて,20~30 cmH2Oの範囲に調整(口腔ケア前後と,各勤務帯開始時の0時,8時,16時)し,平均気道内圧>20 cmH2Oの場合は実測値を上回るように調整した。一方,自動群は自動カフ圧コントローラ®(コヴィディエン ジャパン)を,気管挿管直後あるいはICU外で緊急気管挿管された場合はICU 入室時に装着した。カフ圧は手動群を考慮し25 cmH2Oに設定し,平均気道内圧>25 cmH2O の場合は+2 cmH2O の値を設定圧とした。なお両群ともにテーパーガードエバック™気管チューブ®(コヴィディエン ジャパン)を使用した。

結果:
 手動群65例,自動群25例に対して,VAP発生数は手動群6例〔心肺停止蘇生後2例,肺炎に伴うARDSによる死亡例,急性膵炎管理中に併発した気胸,痙攣重責,気管支拡張症による喀血に伴う呼吸不全〕,自動群2例(肺炎に伴うARDS)で,VAP発生率は自動群で有意に低かった(手動群vs.自動群[ 平均±標準偏差]:21.30±21.56 vs. 3.40±10.75,P= 0.015)。また全例晩期VAPであり,気管挿管期間(days)は有意に延長していた(VAP 群 vs. 非VAP 群:10±4.21 vs.7.26±8.42,P<0.05)。

結論:
 本邦においてもETTcインフレータはVAP発生予防に有用である。


by otowelt | 2018-01-17 00:06 | 集中治療

血液ガス分析検査値はNPPVの失敗を予測できない

e0156318_21563989.jpg 血液ガス分析の推移で失敗を予測できるわけではなさそうです。

岩井 健一ら
血液ガス分析検査値は非侵襲的陽圧換気療法の失敗を予測できない
日集中医誌 2017;24:625-7.


概要:
 2010 年8 月から2012 年7 月の間に,当院ICUにて,NPPVを用いた呼吸管理を施行された患者を対象に,患者背景と治療予後を後方視的に調査した。NPPVを離脱した患者を「成功群」,NPPV装着後に気管挿管を伴う人工呼吸器管理を必要とした患者を「失敗群」と定義し,両群間で比較した。
 成功群96人と失敗群40人の患者背景には,診療科,NPPV装着の原因病態,APACHEIIスコア以外は差を認めなかった。失敗群でNPPV開始後の血清乳酸値が有意に高く,ICU滞在期間が有意に長く,ICU死亡率が有意に高かったが,NPPV開始後のpH,PaCO2,P/F 比に差を認めなかった
 低いpH,低いP/F比,高いPaCO2などのNPPV開始後の血液ガス分析検査上の特徴は,必ずしもNPPV失敗予測因子にならない可能性が示唆された。


by otowelt | 2017-12-27 00:11 | 集中治療

ICUにおける体重測定は正確か?

e0156318_21563989.jpg 実看護的で興味深く読ませていただきました。

村田洋章ら
ICUにおける体重測定は正確か?
日集中医誌 2017;24:639-40.


概要:
 2013年7月から2014年2月に,スケールベッドで体重測定を行う施設Aと懸架で体重測定を行う施設Bの2施設のICU医師や看護師59名を対象として研究をおこなった。
 調査に同意が得られた対象者は,59名(施設A 29名,施設B 30名)で,男性25名,女性34名であった。スケールベッド・懸架ともに立位に対し相関係数0.99以上の高い相関を示した。スケールベッド・懸架ともに,ライン類装着により測定誤差が平均値で1.0~1.2 kgほど上昇したが,ライン類保持により,ライン類を装着せずに測定したレベルまで低下した。スケールベッドの測定誤差(−0.18±0.23~1.00±0.30)は,すべての測定状況において懸架の測定誤差(0.45±0.45~1.23±0.56)より小さい傾向にあった。
 スケールベッド・懸架による体重測定時に,ライン類を保持しなければ,立位による測定を対照とした体重測定誤差の平均値が1.0 kgを超えたが,ライン類を保持すると測定誤差が減少した。ICUにおける体重測定時に統一された方法でライン類を保持すれば,より正確度の高い体重測定を実施できることが示された。


by otowelt | 2017-12-19 00:57 | 集中治療