カテゴリ:びまん性肺疾患( 348 )

IPFにおけるPBI-4050の第2相試験

e0156318_1543237.jpg PBI-4050はピレスパ®との併用でやはり努力性肺活量に対する効果が減弱するようですね。

Nasreen Khalil, et al.
Phase 2 clinical trial of PBI-4050 in patients with idiopathic pulmonary fibrosis
European Respiratory Journal 2018; DOI: 10.1183/13993003.00663-2018


背景:
 PBI-4050は、新しい活動性小分子化合物であり、肺線維症を含むいくつかの線維化モデルにおいて抗線維活性が示されている。われわれは、特発性肺線維症(IPF)患者におけるPBI-4050の初めての臨床研究の結果を示す。

方法:
 この12週間のオープンラベル研究で、軽症あるいは中等症IPF患者において、800mg/日のPBI-4050単剤、およびニンテダニブあるいはピルフェニドンとの併用の安全性、有効性、薬物動態を調べた。9人の患者がPBI-4050単剤、16人ずつの患者がPBI-4050とニンテダニブの併用あるいはPBI-4050とピルフェニドンの併用を受けた。

結果:
 PBI-4050の薬物動態プロファイルは、PBI-4050単剤およびPBI-4050とニンテダニブの併用のいずれでも同様だったが、PBI-4050とピルフェニドンの併用では薬物相互作用による減少が確認された。PBI-4050単剤およびPBI-4050とニンテダニブの併用では、ベースラインから12週の努力性肺活量は%予測値および絶対量のいずれでもその変化に有意差はなかった。反面、PBI-4050とピルフェニドンの併用では12週間後に%予測努力性肺活量の有意な減少がみられた(p<0.024)。

結論:
 IPF患者においてPBI-4050を単剤およびニンテダニブあるいはピルフェニドンと併用する上での安全性の懸念はない。ベースラインから12週時点での努力性肺活量の安定性は、PBI-4050単剤およびPBI-4050とニンテダニブの併用において良好だった。





by otowelt | 2019-01-10 00:15 | びまん性肺疾患

白血球テロメア長とIPFに対する免疫抑制の不良アウトカムは関連している

e0156318_1543237.jpg IPFに対する免疫抑制は推奨されていませんが、いまだに膠原病の匂いがするという理由で用いられている集団が存在するのは事実です。LTL測定がそのカギとなるようです。

Newton CA, et al.
Telomere Length and Use of Immunosuppressive Medications in Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Am J Respir Crit Care Med. 2018 Dec 19. doi: 10.1164/rccm.201809-1646OC.


背景:
 PAHTHER-IPF試験によれば、免疫抑制は特発性肺線維症(IPF)の副作用イベントと関連している。なぜ一部のIPF患者がこの有害性を経験するのかはよく分かっていない。

目的:
 われわれは、白血球テロメア長(LTL)がIPF患者の免疫抑制による有害的影響に関連していると考えた。

方法:
 LTLは、PANTHER-IPF試験から得られた利用可能なDNA検体(中間解析で70人、最終解析で118人)から測定された。複製コホートにはACE-IPF(101人)および独立観察コホート(UTSW-IPF:170人)が含まれた。LTLおよび薬剤によって層別化した複合無エンドポイント生存をみた生存解析が多変量Cox回帰モデルを用いておこなわれた。

結果:
 PANTHER-IPF試験およびACE-IPF試験に登録された患者のうち、それぞれ62%(79人中49人)および56%(50人中28人)がLTL<正常の10パーセンタイルであった。PANTHER-IPF試験では、LTL<10パーセンタイルの患者では、プレドニゾン/アザチオプリン/N-アセチルシステインに曝露されることによる死亡・肺移植・入院・努力性肺活量の低下の複合エンドポイントの高さと関連していた(ハザード比2.84、95%信頼区間1.02-7.87、p=0.045)。この知見は、免疫抑制に曝露されたACE-IPF試験のプラセボ群でも再現された(ハザード比7.18、95%信頼区間1.52-33.84、p=0.013)。傾向スコアマッチされたUTSW IPFコホートでは、LTL<10パーセンタイルの患者において免疫抑制と複合エンドポイント(死亡・肺移植・努力性肺活量の減少)の間に同様の関連がみられた(ハザード比3.79, 95%信頼区間1.73-8.30, p=0.00085)。PANTHER-IPFおよびACE-IPF試験をあわせると、免疫抑制とLTLの間に交互作用がみられた(pinteraction=0.048)。これはUTSW IPFコホートでも同様だった(pinteraction=0.049)。

結論:
 LTLは、免疫抑制に曝露されたときの不良アウトカムリスクにあるIPF患者を同定できるバイオマーカーかもしれない。





by otowelt | 2019-01-09 00:38 | びまん性肺疾患

実臨床におけるクライオバイオプシーの報告

e0156318_1543237.jpg クライオバイオプシーのデータがそろってきましたね。とりあえず気胸は約10%くらいのイメージです。

Wälscher J, et al.
Transbronchial Cryobiopsies for Diagnosing Interstitial Lung Disease: Real-Life Experience from a Tertiary Referral Center for Interstitial Lung Disease.
Respiration. 2018 Dec 14:1-7. doi: 10.1159/000493428.


背景:
 間質性肺疾患(ILD)の組織病理学的診断のための経気管支生検(cTBB)は外科的肺生検(SLB)の代替になるかもしれない。しかしながら、実臨床における経験は限られているものの、ケースシリーズの報告は増えている。

目的:
 我々は、ILDのために三次施設に紹介された症例において実臨床のcTBBの価値を評価した。

方法:
 2015年10月から2017年1月までにILDが疑われた全患者にcTBBをおこない、後ろ向きケースシリーズとした。処置の子細、合併症の頻度、組織病理学的結果、多面的チーム(MDT)検討による診断コンセンサスへの到達が照合・評価された。

結果:
 合計109人(平均年齢64歳、範囲19-85歳、66%が男性、38%が非喫煙者)がわれわれの施設にIKDを疑われて紹介され、cTBBをおこなった。平均努力性肺活量(%予測値)は77%(範囲41-131)で、平均DLCOは51%(範囲20-86)、6分間歩行試験(6MWT)は402m(範囲100-642m)だった。平均して生検は4回おこなわれ(範囲1-8回)、検体平均径は5mm(範囲2-12mm)だった。合併症として、気胸(11.9%)がみられたが、胸腔ドレーンによって全例治療できた。中等度の出血が28.4%にみられた(積極的な処置をおこなわずに全例軽快)。急性増悪や死亡例はなかった。組織病理学的パターン診断が80例(73.4%)におこなわれ、26.6%が非特異的な所見だった。MDTコンセンサス診断で検討例の83.5%が診断に到達できた。引き続くSLBは13人に推奨され、8人が受けた。

結論:
 実臨床セッティングにおいて、MDTアプローチのもとのcTBBには診断的価値があり、SLBが適格でない進行例であっても組織病理学的アセスメントが可能であろう。





by otowelt | 2019-01-07 00:23 | びまん性肺疾患

LAMにおける航空機旅行後の気胸リスクは高い

e0156318_21492533.jpg 以前からLAMは海外旅行時の気胸リスクと関連することが報告されています。

Gonano C, et al.
Air travel and incidence of pneumothorax in lymphangioleiomyomatosis.
Orphanet J Rare Dis. 2018 Dec 13;13(1):222.


背景:
 肺リンパ脈管筋腫症(LAM)は、呼吸機能不全と頻回の気胸をきたす多発性肺嚢胞によって特徴づけらた女性のまれな疾患である。航空機旅行は、機内の気圧変化によって胸膜直下の嚢胞が破裂するため、LAM患者に気胸のリスクを増加させる。航空機旅行がLAM患者の気胸リスクを上昇させるかどうか同定するため、われわれはヨーロッパ人のLAM患者会メンバーの後ろ向き調査を実施した。飛行機に関連した気胸は、航空機旅行から30日以内に発生したものと定義した。

結果:
 145人の女性が207回の気胸を報告した。データが得られた128人において、LAMの初発症状以降の年間気胸発生率は8%、LAM診断以降の年間気胸発生率は5%で、一般女性集団の0.006%と比較すると高かった。外科的あるいは化学的胸膜癒着術ののち、気胸再発がない確率は1年時点で82%、5年時点で68%、10年時点で59%であり、胸膜癒着術をしていない患者の55%、46%、39%と比べて高かった(p = 0.026)。データが得られた70人の患者が178回の航空機旅行を経験した。6回の飛行機関連気胸が5人に起こった。LAMの初発症状以降の気胸発生は、航空機旅行と関連のない期間よりも航空機旅行30日以内のほうが有意に多かった(22% vs 6%、リスク比3.58、95%信頼区間1.40-7.45)。
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(文献より引用:P:胸膜癒着術施行例、C:非施行例)

結論:
 LAM患者の気胸の発生は、一般女性集団よりも約1000倍多く、航空機旅行の後はさらに3倍増加する。化学的あるいは外科的胸膜癒着術は部分的にLAM患者の気胸再発リスクを減らす。





by otowelt | 2019-01-02 00:15 | びまん性肺疾患

集中治療室における間質性肺疾患の死亡リスク

e0156318_10574046.jpg ヘテロなデータなので参考程度です。

Huapaya JA, et al.
Risk factors for mortality and mortality rates in interstitial lung disease patients in the intensive care unit.
Eur Respir Rev. 2018 Nov 21;27(150).


背景:
 集中治療室(ICU)における間質性肺疾患(ILD)のアウトカムデータは、集団の異質性のため限られた価値しかない。この研究の目的は、死亡のリスク因子とICUにおけるILDの死亡率を調べることである。

方法:
 われわれは5データベースを用いてシステマティックレビューをおこなった。50研究が同定され、34研究が組み込まれた。17研究はさまざまなILDの疫学的背景(混合ILD群)で、17研究は特発性肺線維症(IPF群)によるものだった。混合ILD群では、APACHEスコアが上昇し、低酸素血症および人工呼吸器の装着は死亡のリスク因子だった。ステロイド使用は死亡率を上昇させなかった。加齢に関するエビデンスは、結論が出なかった。IPFでは、人工呼吸器の装着と低酸素血症以外の全ての因子で結論が出なかった。院内死亡率は混合ILD群で15研究が有用で(2001~2009年:62%、2010~2017年:48%)、IPF群で15研究が有用だった(1993~2004年:79%、2005~2017年:65%)。1年時点での追跡死亡率は53~100%だった。

結論:
 ILDの疫学的背景にかかわらず、人工呼吸器の装着は死亡率上昇に関連していた。混合ILD群では、低酸素血症とAPACHEスコアの上昇が死亡率上昇と関連していた。ILDの中ではIPFの死亡率がもっとも高かったが、1993年以降は死亡率が減少していた。院内生存率は改善しているが、総死亡率はいまだに高い。






by otowelt | 2018-12-07 00:33 | びまん性肺疾患

IPFにおけるCATスコアはSGRQや生理学的パラメータと相関する

e0156318_10574046.jpg 簡便な質問票なので相関しやすいと思います。

Grufstedt HK, et al.
Validation of the COPD Assessment Test (CAT) in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.
Eur Clin Respir J. 2018 Oct 16;5(1):1530028.


背景:
 特発性肺線維症(IPF)は、高い罹患率と死亡率を有する慢性疾患である。臨床コンサルテーションを改善させるのに役立つような、患者のQOLをアセスメントするための信頼できマンジメントしやすい質問票が必要とされている。COPDアセスメントテスト(CAT)は臨床プラクティスで用いられている。それゆえ、この研究では、IPFと診断された患者において、St. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)および臨床パラメータと、CATの相関性を調べた。

方法:
 後ろ向きコホートデザインには、クリニックで外来治療を受けているIPFと診断された87人が組み入れられた。

結果:
 CATは有意にSGRQと相関していた(p < 0.001)。スピアマンの相関係数はr = 0.8だった。さらに、CATは、評価された生理学的因子のすべてと相関がみられた。
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(文献より引用)

結論:
 医療従事者と患者の対話を臨床プラクティスに組み合わせることで、IPF患者の症状尺度としてのCOPDアセスメントテスト(CAT)の妥当性を裏付けるものであり、臨床コンサルテーションの内容を改善するのに役立つ。





by otowelt | 2018-11-21 00:12 | びまん性肺疾患

致死的な急性好酸球性肺炎では牽引性気管支拡張がみられる

e0156318_1872356.jpg AEPは数えるほどしか診たことがないので、勉強になります。

Takei R, et al.
Traction bronchiectasis on high-resolution computed tomography may predict fatal acute eosinophilic pneumonia
Respiratory Investigation, DOI: https://doi.org/10.1016/j.resinv.2018.09.005

背景:
 急性好酸球性肺炎(AEP)のほとんどの患者は、急速に改善する。しかしながら、AEPのいくつかの例は致死的になる。この研究の目的は、AEPが致死的アウトカムになる臨床的、放射線学的、病理学的特な特徴を決定し、予後不良因子を同定することである。

方法:
 日本にあるわれわれの施設で、2005年7月から2013年7月までにAEPと診断された全患者の診療録を後ろ向きに同定した。

結果:
 試験期間中にAEPと診断された41人のうち4人が死亡した。死亡した患者は全員男性で、3人が特発性、1人が薬剤関連だった。気管支肺胞洗浄中の好酸球分画の中央値は59%だった。薬剤関連AEPだった患者で剖検がおこなわれ、病理学的に好酸球浸潤を伴うびまん性肺胞傷害がみられた。致死的AEPとなった4人において、胸部高分解能CTでびまん性のすりガラス吸収域および牽引性気管支拡張(TBE)が同定された。TBEは6人(特発性AEPの5人、薬剤関連AEPの1人)に観察され、これらの患者の67%が死亡している。喫煙関連AEPの患者は誰もTBEを有していなかった。これらの患者は治療反応性がよく、生存していた。

結論:
 治療に反応しなかった致死的AEP患者の特徴を観察した。致死例では全例にTBEが観察され、予後不良と関連していた。



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by otowelt | 2018-11-14 00:47 | びまん性肺疾患

MUC5B遺伝子プロモーター多型は関節リウマチ関連間質性肺疾患と関連

e0156318_1023364.jpg 強皮症なんかでは、ILD合併例でもこのMUC5Bの変異とは有意に関連していないと言われています(PLoS One 2013; 8(8): e70621.)。関節リウマチでは、MUC5B遺伝子という窓を通じてIPFとつながっている部分があるようです。

Juge PA, et al.
MUC5B Promoter Variant and Rheumatoid Arthritis with Interstitial Lung Disease.
N Engl J Med. 2018 Oct 20. doi: 10.1056/NEJMoa1801562.


背景:
 関節リウマチ関連間質性肺疾患(RA-ILD)と特発性肺線維症(IPF)の間には同様の遺伝子フェノタイプがみられ、われわれはIPFの発展の強力なリスク因子である、MUC5B遺伝子プロモーター多型であるrs35705950が、RA患者のILDリスクに寄与しているのではないかと仮説を立てた。

方法:
 discovery populationおよび複数のvalidation populationを用いて、われわれはMUC5B遺伝子プロモーター多型rs35705950をRA-ILD620人、RA-非ILD614人、影響のないコントロール者5448人で調べた。

結果:
 discovery populationの解析では、RA-ILD群とコントロール群を比較すると、MUC5B遺伝子プロモーター多型のマイナーアレルとRA-ILD群には関連がみられた(補正オッズ比3.8; 95%信頼区間2.8-5.2; P=9.7×10-17)。MUC5B遺伝子プロモーター多型はまた、コントロール群と比較するとRA-ILD群では過剰発現が、多民族ケースシリーズ(補正オッズ比5.5; 95%信頼区間4.2-7.3; P=4.7×10-35)、discovery populationと多民族ケースシリーズの統合(補正オッズ比4.7; 95%信頼区間3.9-5.8; P=1.3×10-49)で有意に観察された。加えて、MUC5B遺伝子プロモーター多型は、RA患者でILDのリスク上昇と関連していた(統合解析の補正オッズ比3.1; 95%信頼区間1.8-5.4; P=7.4×10-5)。とりわけ、胸部HRCTでUIPパターンがみられた患者では顕著だった(統合解析の補正オッズ比6.1; 95%信頼区間2.9-13.1; P=2.5×10-6)。しかしながら、MUC5B遺伝子プロモーター多型はRA単独診断とは関連性がみられなかった。
e0156318_22521690.jpg
(文献より引用)

e0156318_22523499.jpg
(文献より引用)

結論:
 MUC5B遺伝子プロモーター多型は、RA-ILDと関連していることがわかった。とくに、胸部画像でUIPパターンがみられた場合に顕著であった。



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by otowelt | 2018-11-05 00:21 | びまん性肺疾患

DRI11772試験:IPFに対するSAR156597の有効性見い出せず

e0156318_10574046.jpg 期待されていた薬剤の1つでした。

Ganesh Raghu, et al.
SAR156597 in idiopathic pulmonary fibrosis: a phase 2, placebo-controlled study (DRI11772)
European Respiratory Journal 2018; DOI: 10.1183/13993003.01130-2018


背景:
 IPFに対して、プラセボと比較したSAR156597(インターロイキン4およびインターロイキン13に特異的なモノクローナル抗体)の有効性を評価した52週間の第2b相試験が実施された。

方法:
 DRI11772試験は、多施設共同二重盲検プラセボ対照第2b相試験である。40歳を超えるIPF患者がSAR156597 200mg週1回、SAR156597 200mg週2回、プラセボのいずれかに52週間割り付けられた。プライマリ効果エンドポイントは、52週時点でのベースラインからの努力性肺活量の絶対変化とした。

結果:
 327人がランダム化され、325人が治療を受けた。109人がプラセボ群、108人がSAR156597 200mg週2回群、108人がSAR156597 200mg週1回に割り付けられた。52週時点での努力性肺活量の平均変化は、それぞれ-5.8%、-5.2%、-6.3%だった(SAR156597 200mg週回2Q群とプラセボの比較:p=0.59; SAR156597 200mg週1回とプラセボの比較:p=0.63)。安全性プロファイルは3群同等であったが、SAR156597 200mg週1回で重篤な有害事象が多かった。

結論:
 DRI11772試験では、IPFに対するSAR156597の有効性を示せなかった。





by otowelt | 2018-11-01 00:36 | びまん性肺疾患

間質性肺疾患に対するベンゾジアゼピンおよびオピオイドの影響

e0156318_1543237.jpg 意外にも安全のようですが、ベンゾジアゼピンはどの状況でももはや推奨されなくなりつつある流れですね。

Bajwah S, et al.
Safety of benzodiazepines and opioids in interstitial lung disease: A national prospective study
European Respiratory Journal 2018; DOI: 10.1183/13993003.01278-2018


背景:
 安全性の懸念から、ベンゾジアゼピン(BDZ)やオピオイドを間質性肺疾患(ILD)に対して処方しにくい。そこでわれわれは、BDZやオピオイドが、入院や死亡のリスクに関連しているかどうか調べた。

方法:
 われわれは、2005年~2014年に、スウェーデンにおける長期酸素療法を要する線維性ILD患者を対象とした、集団ベース縦断的コホート研究を実施した。BDZやオピオイドが入院率や死亡率に与える影響を、潜在的な交絡因子で補正した後Fine-GrayおよびCox回帰を用いて解析された。

結果:
 1603人の患者が登録された(61%が女性)。BDZは196人(12%)で使用され、オピオイドは254人(15%)で使用されていた。BDZと入院の増加には関連性はなかった。高用量BDZは低用量BDZと比較して、死亡率の上昇に関連していた(部分分布ハザード比1.46、95%信頼区間1.08-1.98 vs 部分分布ハザード比1.13、95%信頼区間0.92-1.38)。オピオイド使用と入院の増加には関連性はなかった。低用量(モルヒネ換算で<30mg/日)(部分分布ハザード比1.18、95%信頼区間0.96-1.45)でも高用量(モルヒネ換算で>30mg/日)(部分分布ハザード比1.11、95%信頼区間0.89-1.39)でも死亡率の上昇とは関連していなかった。

結論:
 ILDに対するBDZとオピオイドの使用と有害性の関連性を調べた初めての研究によれば、呼吸障害のある重度の患者にオピオイドと低用量BDZを使用できることが支持される。





by otowelt | 2018-10-26 00:47 | びまん性肺疾患