ロボット支援気管支鏡を用いた29例の単施設研究
2019年 08月 08日

Fielding DIK, et al.
First Human Use of a New Robotic-Assisted Fiber Optic Sensing Navigation System for Small Peripheral Pulmonary Nodules.
Respiration. 2019 Jul 26:1-9.
背景:
われわれは、遠隔制御カテーテルを備えた新しい研究用のロボット支援気管支鏡システムを用いて、ライブモニタで視覚化しカテーテル遠位先端を運動させてリアルタイムに末梢気管支にアクセスした。
目的:
本研究の主目的は、気管支鏡的にアプローチし、1〜3 cmの末梢肺結節の検体採取を容易にするための新形状センシングロボット気管支鏡システムの安全性と実現可能性を評価することである。
方法:
単施設で患者を登録した。ナビゲーション経路は半自動的に処置前CT検査から作成された。実際の気管支と仮想気管支の同時(リアルタイム)表示は、ターゲットに到達する際のナビゲーション時に使用された。気管支内超音波ミニプローブを使用して病巣の位置を確認した。経気管支針穿刺吸引における屈曲に適応するように特注された柔軟な19〜23G針を従来の生検ツールと併用した。登録被験者は、処置後6ヶ月以内に追跡調査をおこなわれた。
結果:
研究には29人が登録され、平均結節サイズは、水平断12.2±4.2mm、冠状断12.3±3.3mm、矢状断11.7±4.1mmだった。CT bronchus signは41.4%で陰性だった。96.6%の症例で、ターゲット到達可能で、検体採取できた。デバイス関連有害事象や気胸・過剰出血例は観察されなかった。全体の診断率が79.3%、悪性腫瘍の診断率が88%だった。
結論:
新しいロボット支援気管支鏡システムを用いることで、リアルタイム視覚化により細かい末梢気道に安全に到達でき、孤立性肺結節の生検に有用である。
▲ by otowelt | 2019-08-08 00:25 | 気管支鏡