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韓国におけるエタンブトールによる視神経症の頻度

韓国におけるエタンブトールによる視神経症の頻度_e0156318_17532169.jpg 0.7%というのは過去の報告と比べるとやや少なめでしょうか。

Yang HK, et al.
Incidence of toxic optic neuropathy with low-dose ethambutol.
Int J Tuberc Lung Dis. 2016 Feb;20(2):261-4.


目的:
 結核あるいは肺MAC症に対する低用量(15mg/kg/日以下)のエタンブトールによる視神経症の頻度を調べる。

方法:
 結核あるいは肺MAC症と診断された患者でエタンブトールを含む多剤治療を2003年8月から2009年7月までに単一施設で受けた患者を登録した。視力検査はベースラインと定期フォローアップ時に実施された。エタンブトールによる視力障害が評価された。

結果:
 研究に組み込まれた415人の患者のうち、3人(0.7%)が視神経症を発症した。289人の低用量エタンブトール処方患者のうち、視神経症を発症したのは1人(0.3%)のみであった。

結論:
 韓国におけるエタンブトールによる視神経症の頻度は0.7%程度と考えられ、低用量にすることでその頻度が減るかもしれない。


by otowelt | 2016-03-15 00:47 | 抗酸菌感染症

間質性肺病変の存在は死亡率を上昇させる

間質性肺病変の存在は死亡率を上昇させる_e0156318_8341658.jpg 有名コホートにおける間質性肺病変の存在が死亡率を上昇させるという報告です。

Rachel K. Putman, et al.
Association Between Interstitial Lung Abnormalities and All-Cause Mortality
JAMA. 2016;315(7):672-681. doi:10.1001/jama.2016.0518.


背景:
 間質性肺病変は、6分間歩行距離、DLCO、全肺気量の減少に関連している。しかしながら、これまで死亡率との関連性について研究されたことはない。

目的:
 間質性肺病変が死亡率増加と関連するかどうか調べた。

方法:
 前向きコホート研究のうち、FHS (Framingham Heart Study)から2633人、AGES-Reykjavik Studyから5320人、COPDGene Study から2068人、ECLIPSEから1679人の患者を登録した。間質性肺病変の有無は胸部CTで評価した。

アウトカム:
 フォローアップ期間中央値3~9年間の全死因死亡率。

結果:
 間質性肺病変は、FHSの2633人のうち177人(7%)、AGES-Reykjavik 5320人のうち378人 (7%)、COPDGene2068人のうち156人(8%)、ECLIPSE1670人のうち157人(9%)にみられた。フォローアップ期間中央値(3-9年)において、間質性肺病変がない場合と比較すると、間質性肺病変の存在は死亡率(死亡率絶対率)を増加させた(7% vs 1% in FHS (差6%[95%信頼区間2% to 10%]), 56% vs 33% in AGES-Reykjavik (差23%[95%信頼区間18% to 28%]), 11% vs 5% in ECLIPSE (差6%[95%信頼区間1% to 11%])。
間質性肺病変の存在は死亡率を上昇させる_e0156318_832610.jpg
(文献より引用:Figure 3)

 共変量補正後では、間質性肺病変の存在は死亡リスク増加と関連していた(FHS:ハザード比2.7 [95%信頼区間1.1 to 6.5]; P = .03、AGES-Reykjavik:ハザード比1.3 [95%信頼区間1.2 to 1.4]; P < .001、 COPDGene:ハザード比1.8 [95%信頼区間1.1 to 2.8]; P = .01、ECLIPSE:ハザード比1.4[95%信頼区間1.1 to 2.0]; P = .02)。AGES-Reykjavikコホートにおいて、死亡率の増加は呼吸器疾患、特に肺線維症に起因する死亡率増加により説明が可能であった。

結論:
 4つの独立したコホートにおいて、間質性肺病変は全死因死亡率の増加をもたらした。臨床的意義についてはさらなる研究が望ましい。


by otowelt | 2016-03-14 00:19 | びまん性肺疾患

喘息の新治療薬:ヌーカラ®

喘息の新治療薬:ヌーカラ®_e0156318_1736469.jpg 先日、喘息治療薬であるメポリズマブ(ヌーカラ®:グラクソスミスクライン社)が二部会より承認されました。少しこの薬剤について簡単に勉強してみましょう。


 メポリズマブは、ヒト化抗インターロイキン5抗体です。オマリズマブ(ゾレア®)とは異なり、インターロイキン5をターゲットにしています。ゾレア®と同様に好酸球が関与するアレルギー性の喘息に有効とされています。DREAM試験ではメポリズマブ投与群で末梢血好酸球の減少とともに喘息発作の頻度が軽減したと報告されました1)
喘息の新治療薬:ヌーカラ®_e0156318_17151328.jpg
(DREAM試験:文献より引用)

 既に高用量ICSを使用している好酸球絶対数が150/μL以上の喘息患者さんを、メポリズマブ(75mg 4週ごと静注、100mg 4週ごと皮下注)とプラセボにランダムに割り付けたMENSA試験でも、喘息発作を起こした患者さんの数は有意にメポリズマブ群で少ないという結果が得られました2)
喘息の新治療薬:ヌーカラ®_e0156318_17185542.jpg
(MESA試験:文献より引用)

 言わずと知れたPowell医師のコクランレビューが既に出ていますが、現時点では臨床試験の数が不足しており、プラセボと比較して好酸球性喘息には有効であるものの、一体どういった位置づけになるのか定まっていません3)

 皮下注によるバイオアベイラビリティは74%とされています4)

 経口ステロイドの減量効果もあるので、長期にプレドニン®を使用しているステップ4の患者さんにとってはよい適応になるかもしれません。現時点でゾレア®との比較はありませんが、投与量が一定であること、IgEの測定が不要(好酸球数はルーチンで測定している病院が多い)など、現時点では優位性が多いかもしれません。とはいえ、ゾレア®もヌーカラ®もやはり薬価が1つの障壁になるのですが・・・。

 現時点では、“好酸球性喘息の奥の一手としてヌーカラ®”と覚えてしまってよいでしょう。


(参考文献)
1) Pavord ID, et al. Mepolizumab for severe eosinophilic asthma(DREAM) :a multicentre, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet. 2012 Aug 18; 380(9842) : 651-9.
2) Ortega HG, et al. Mepolizumab treatment in patients with severe eosinophilic asthma. N Engl J Med. 2014 Sep 25; 371(13) : 1198-207.
3) Powell C, et al. Mepolizumab versus placebo for asthma. Cochrane Database Syst Rev. 2015 Jul 27;7:CD010834.
4) Pouliquen I, et al. Characterization of the relationship between dose and blood eosinophil response following subcutaneous administration of mepolizumab. Int J Clin Pharmacol Ther. 2015 Dec;53(12):1015-27.


by otowelt | 2016-03-11 00:09 | 気管支喘息・COPD

メタアナリシス:DADを有するARDSは死亡率が高い

メタアナリシス:DADを有するARDSは死亡率が高い_e0156318_9242121.jpg 病理学的にDADと診断できるケースは限られています。

Pablo Cardinal-Fernández, et al.
The presence of diffuse alveolar damage on open lung biopsy is associated with mortality in patients with acute respiratory distress syndrome: a systematic review and meta-analysis
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.02.635


目的:
 びまん性肺胞傷害(DAD)は、ARDSの病理学的特徴と考えられているが、ARDS患者の半数ではDADがみられない。DADを有するARDSと、それ以外の病理学的所見を呈するARDSの臨床的差異は分かっていない。この疑問を解決するべく、われわれはARDS患者に対して肺生検を実施した研究のメタアナリシスを実施した。

方法:
 1967年1月1日から2015年9月1日までの期間、MEDLINEなどの電子データベースを用いて研究を抽出した。具体的には、以下の条件を満たす研究とした。
・ARDSの診断後に開胸肺生検(OLB)を実施した研究
・ARDSとDADの定義が確かな研究
・OLBの病理学的所見でDADの有無について記載されている研究
・DADと非DADの死亡率が報告された研究
 特異的な病理所見に焦点を当てた研究や患者数が5人に満たない研究は除外した。2人の研究者が研究を抽出し、言語については規定を設けなかった。

結果:
 8つの研究のうち、4つ(228人)が高い質を有しており、4つ(122人)が中等度の質を有していた。全研究におけるDADのmeta proportionは0.45(95%信頼区間0.35 – 0.56; Q test 21.1; I2 66.8%; p= <0.01)。DADのないARDSと比較して、DADを有するARDSの死亡率に対するオッズ比は1.81(95%信頼区間1.14 - 2.80; Q test 8.8; I2=20.2%; p= 0.269)。年齢、性別、ARDS診断からOLBまでの日数、OLB実施時のSOFA、P/F比はDAD・非DAD間で差はみられなかった。

結論:
 メタアナリシスによれば、DADを有するARDSはDADを有さないARDSよりも死亡率の高さと関連していた。


by otowelt | 2016-03-10 00:18 | 集中治療

外科レジデントの勤務時間には柔軟性を持たせるべきか?

外科レジデントの勤務時間には柔軟性を持たせるべきか?_e0156318_926294.jpg ACGME規定の群に割り付けられたレジデントはどういう気持ちだったでしょうね。「じっくり研鑽を積みたいのに困るなぁ」という人と「QOLが維持できる、やった!」という人に二分されたでしょうか。

Karl Y. Bilimoria, et al.
National Cluster-Randomized Trial of Duty-Hour Flexibility in Surgical Training
N Engl J Med 2016; 374:713-727


背景:
 外科のレジデントの勤務時間についての現行方針が、患者のアウトカム、レジデント教育、レジデントの健康に与える影響には、懸念がある。

方法:
 アメリカの117の一般外科研修プログラムを対象に、クラスターランダム化非劣性試験を実施した(2014~2015年)。外科研修プログラムについては、アメリカ卒後医学教育認定評議会(ACGME)による勤務時間の指針(標準群)と、シフトについての規則を適用しない柔軟な指針(柔軟群)にランダムに割り付けた。30日時点での術後死亡または重篤な合併症の発生率をプライマリアウトカムとした。また、術後合併症、レジデントの健康などのアウトカムについても評価した。

結果:
 138691例の患者データの解析によれば、柔軟群において死亡や重篤な合併症の発生率上昇との関連は観察されなかった(柔軟群9.1% vs 標準群9.0%、P=0.92、非補正オッズ比0.96、92%信頼区間0.87~1.06、P=0.44)。外科レジデント4330 人のうち、柔軟群のレジデントが標準群のレジデントと比較して教育のクオリティ全体に不満を持っている割合が大きいという結果も観察されなかった(柔軟群11.0% vs 標準群10.7%、P=0.86)。また、レジデントの健康に対する不満も同様の結果だった(柔軟群14.9% vs 12.0%、P=0.10)。柔軟群のレジデントは、標準群のレジデントと比べて勤務時間が患者ケアやレジデント教育などにマイナスの影響があると認識する頻度は少なかったが、個人的な活動にマイナスの影響があると認識する傾向がみられた。レジデントの疲労が自身・患者の安全性に影響を与えているという認識には群間差はなかった。柔軟群のレジデントは、標準群のレジデントと比較して、手術中に退室した割合(7.0% vs 13.2%、P<0.001)、患者の問題を引き継いだ割合(32.0% vs 46.3%、P<0.001)が低いという結果だった。

結論:
 外科レジデントの勤務時間について、柔軟性を持たせることは標準的なACGMEの方針と比べて患者アウトカムに対しては非劣性で、レジデント自身の健康や教育に対する満足度にも有意差はなかった。


by otowelt | 2016-03-09 00:03 | その他

フルチカゾン+サルメテロールはフルチカゾンと比べて重篤な喘息関連イベントのリスク上昇をもたらさない

フルチカゾン+サルメテロールはフルチカゾンと比べて重篤な喘息関連イベントのリスク上昇をもたらさない_e0156318_946195.jpg 少なくともLABAはICSと併用しておれば大丈夫だという結論です。

David A. Stempel, et al.
Serious Asthma Events with Fluticasone plus Salmeterol versus Fluticasone Alone
NEJM, March 6, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa1511049


背景:
 喘息治療に対する安全で適切な長時間作用性β2刺激薬(LABA)の使用については広く議論されてきた。2つのランダム化比較試験において、LABAによる重篤な喘息関連イベントの潜在的リスクの存在が報告された。この研究では、LABAのサルメテロールに吸入ステロイド薬であるフルチカゾンプロピオン酸エステルを併用することのリスクを評価した。

方法:
 多施設共同ランダム化二重盲検試験において、思春期から成人の遷延性喘息患者(12歳以上)のをランダムにフルチカゾン+サルメテロールの併用治療あるいはフルチカゾン単独治療のいずれかに26週間割り付けた。患者は、ランダム化の前年に重度の喘息発作を経験しているが、1か月以内には起こしていないことを条件とした。致死的喘息あるいは不安定喘息の患者は除外された。プライマリ安全性エンドポイントは、初回の重篤な喘息関連イベント(死亡、気管挿管、入院)とした。重篤な喘息関連イベントの非劣性マージンは上限値2.0。効果エンドポイントは、初回の重度の喘息発作とした。

結果:
 11679人の患者が登録され、67人に74の重篤な喘息関連イベントがみられた。内訳は、併用群34人で36イベント、単独群33人で38イベントであった。併用群の重篤な喘息関連イベントのハザード比は1.03(95%信頼区間0.64 to 1.66)で、非劣性を満たした(P=0.003)。喘息に関連した死亡はみられなかった。単独群の2人が喘息に関連した気管挿管を受けた。重度の喘息発作のリスクは単独群よりも併用群で21%低かった(ハザード比0.79; 95%信頼区間 0.70 to 0.89)。少なくとも1回の重度の喘息発作を起こしたのは併用群5834人中480人(8%)、単独群5845人中597人(10%)だった(P<0.001)。

結論:
 サルメテロール+フルチカゾンの吸入を受けている患者では、フルチカゾン単独吸入を受けている患者と比べて重篤な喘息関連イベントの有意なリスク上昇はみられなかった。フルチカゾン+サルメテロールの吸入を受けている患者は、フルチカゾン単独吸入を受けている患者と比べて重度の喘息発作は少なかった。


by otowelt | 2016-03-08 00:04 | 気管支喘息・COPD

吸入薬の薬価

 COPDで使用する吸入薬、喘息で使用する吸入薬の30日あたりの薬価をまとめてみました。3割負担だと、0.3をかければ1ヶ月あたりの患者さんのだいたいの自己負担額になります。

●喘息の吸入薬
吸入薬の薬価_e0156318_12331251.jpg


●COPDの吸入薬
吸入薬の薬価_e0156318_12332445.jpg


by otowelt | 2016-03-07 00:27 | レクチャー

夜勤明けの集中治療医の認知パフォーマンスは低下している

夜勤明けの集中治療医の認知パフォーマンスは低下している_e0156318_9371346.jpg 最近、夜勤明けに手術をしても大丈夫だという報告がNEJMからありましたね。

・夜勤明けに手術をしても大丈夫

 ICUみたいなハードな夜勤では、認知パフォーマンスが低下するのではないかと結論づけた報告です。

Maltese F, et al.
Night shift decreases cognitive performance of ICU physicians.
Intensive Care Med. 2016 Mar;42(3):393-400.


背景:
 疲労と医療過誤リスクの関連性は広く認識されている。この研究の主な目的は、夜勤明けのICU医師の認知パフォーマンスを調べることである。夜勤中の職務内容や睡眠量が認知パフォーマンスに与える影響も調べられた。

方法:
 合計51人の集中治療医が3つのICUから登録された(24人が上級医、27人がレジデント)。通常勤務翌日および夜勤シフトの後にランダムオーダーで当該評価をおこなった。4つの認知スキル(作業記憶能力、情報処理能力、知覚推理能力、認知柔軟性)がWechsler Adult Intelligence Scale and the Wisconsin Card Sorting Testを通して評価された。

結果:
 夜勤後の認知力は低下していた:作業記憶能力(11.3 ± 0.3 vs. 9.4 ± 0.3; p < 0.001)、情報処理能力(13.5 ± 0.4 vs. 10.9 ± 0.3; p < 0.001)、知覚推理能力(10.6 ± 0.3 vs. 9.3 ± 0.3; p < 0.002)、認知柔軟性(41.2 ± 1.2 vs. 44.2 ± 1.3; p = 0.063)。認知障害というほどのレベルでは、レジデントとICU医師の間に有意な差はみられなかった。認知柔軟性は2時間の睡眠後に持ち直した。その他の3つの認知スキルは夜勤中の睡眠量に関係なく、障害変容がみられた。

結論:
 集中治療医の認知能力はICUの夜勤後に有意に障害され、これは夜勤中の専門的職務や睡眠時間にかかわらないものだった。


by otowelt | 2016-03-04 00:44 | 集中治療

好酸球増多を伴うCOPD急性増悪は入院期間が短く治療反応性が良い

好酸球増多を伴うCOPD急性増悪は入院期間が短く治療反応性が良い_e0156318_23175684.jpg 好酸球増多を伴うCOPD急性増悪の患者さんはそこまで多くないように思います。流行の概念であるACOSの発作、ということでしょうか。

Mona Bafadhel, et al.
Blood eosinophils and outcomes in severe hospitalised exacerbations of COPD
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.01.026


背景:
 中等症のCOPD急性増悪の患者で好酸球増多症があるフェノタイプは、プレドニゾロン治療による良好なアウトカムが報告されている。重症のCOPD急性増悪で入院した患者でこの仮説が成立するのかは不明である。われわれは、多施設共同ランダム化比較試験において好酸球増多を伴う急性増悪と伴わない急性増悪からの回復を比較した。

方法:
 COPD急性増悪を呈した入院患者を登録し、好酸球増多を伴う(絶対値200/μLまたは白血球の2%以上)急性増悪の有無によって層別化した。入院の具体的記録、血清CRP、入院日数、再入院を両群で比較した。

結果:
 243人のCOPD患者(117人が男性)を登録した。平均年齢は71歳(45-93歳)だった。入院死亡率は3%であった(死亡までの期間中央値は12日)。好酸球絶対値の中央値は100/μLであった(10-1500/μL)。また全体の25%が、われわれの規定した好酸球増多を伴う急性増悪の基準を満たした。この集団では、平均入院日数は、好酸球増多を伴わない急性増悪群よりも短かった(5.0日[1-19] vs. 6.5日[1-33], p=0.015)。12ヶ月後の再入院率は同等だった。

結論:
 好酸球増多を伴う重症COPD急性増悪の患者は、入院日数が短い。好酸球増多を伴う急性増悪はCRP上昇が軽度で、治療反応性も良好だった。


by otowelt | 2016-03-03 00:17 | 気管支喘息・COPD

タルセバ+PPIは、コーラを併用すればしっかり吸収される

タルセバ+PPIは、コーラを併用すればしっかり吸収される_e0156318_8541491.jpg コカ・コーラは商品名ですが、コーラは一般名です。どうでもいいですけど。タルセバは炭酸飲料と併用するのがよいのかもしれません。

Roelof W.F. van Leeuwen, et al.
Influence of the Acidic Beverage Cola on the Absorption of Erlotinib in Patients With Non–Small-Cell Lung Cancer


目的:
 エルロチニブの生体内利用率(バイオアベイラビリティ)は胃内pHに依存している。エルロチニブをPPIと併用することで胃内pHが上昇し、臨床的に信頼性のあるエルロチニブの生体内利用率を低下させることにつながる。われわれは、この薬物相互作用が炭酸飲料であるコーラによって軽減できるのではないかという仮説を立てた。エルロチニブの生体内利用率に対するコーラの効果は、PPIで治療されていない患者でも調べられた。

方法:
 この非小細胞肺癌の患者におけるランダム化クロスオーバー試験で、われわれはエソメプラゾール、コーラあるいは水の7日間併用・非併用の条件下でエルロチニブの吸収(AUC0-12h)について調べた。7日目、14日目に患者は検査のために1日入院した。

結果:
 28人の患者が解析に組み込まれた。エルロチニブ+エソメプラゾール+コーラの併用患者では、AUC0-12hは39%上昇した(範囲−12% to 136%; P = .004)。PPI治療を受けていない患者では、平均AUC0-12hはわずかだが高かった(9%; 範囲−10% to +30%; P = .03)。
タルセバ+PPIは、コーラを併用すればしっかり吸収される_e0156318_8564074.jpg
(文献より引用)

結論:
 コーラ併用によって、エソメプラゾール治療を受けていてもエルロチニブの吸収が上昇することが分かった。PPI治療を受けていない患者でも、コーラの効果は幾許か認められた(marginal)。


by otowelt | 2016-03-02 00:43 | 肺癌・その他腫瘍