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TONADO試験事後解析:LAMA/LABA導入COPD患者においてβ遮断薬継続は問題なし

e0156318_1633480.jpg 一部のβ遮断薬が安全で、その他は心配、という呼吸器内科医も多いと思いますが、あまり心配しなくてもよいのかもしれませんね。私はβ遮断薬を継続しています。

François Maltais, et al.
β-blockers in Chronic Obstructive Pulmonary Disease: a Cohort Study from the TONADO® Research Programme
CHEST DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chest.2018.01.008


背景:
 COPD患者において、心血管系疾患はよくみられる併存症である。多くの医師、特に呼吸器内科医は、心血管系イベントの予防に効果的であると証明されているにもかかわらず、COPD患者に対してβ遮断薬を処方するのに消極的である。

方法:
 大規模第III相試験(TONADO1,2試験)において、長時間作用性気管支拡張薬を吸入している中等症~超重症COPD患者における肺機能および患者報告アウトカムを1年アセスメントした。この事後報告では、β遮断薬を内服しているサブグループにおける肺機能変化、患者報告アウトカム、安全性を調べた。

結果:
 ベースラインで5162人のうち557人(11%)がβ遮断薬を内服していた。ベースラインの気管支拡張後1秒量はβ遮断薬内服群の方が高かった(1.470L vs 1.362L)。想定されていた通り、β遮断薬内服群の患者は心血管系へ依存症や投薬の既往が多かった。ベースラインからの肺機能変化はβ遮断薬群と非内服群で同等に改善し、24週・52週のトラフ1秒量あるいはトラフ努力性肺活量についても同等であった。SGRQスコアおよびTDIスコアにも差はなかった。安全性プロファイルは両群同等だった。

結論:
 中等症~超重症COPD患者におけるチオトロピウム/オロダテロールの呼吸器系ステータスや安全性は、ベースラインのβ遮断薬内服に影響を受けなかった。この大規模コホート研究結果は、COPDと心血管系併存症のある患者において、β遮断薬を慎重かつ適切に使用することを支持する。


by otowelt | 2018-01-31 00:48 | 気管支喘息・COPD

糖尿病合併結核にはメトホルミン!

e0156318_9552565.jpg 個人的にはメトホルミンから使っているので、なんらプラクティスに変化はなさそうです。とりあえず、初診時高血糖の結核患者さんでは、HbA1cのパンドラの箱をあける最初の瞬間がドキドキします。13%とか15%とかザラなので・・・。

Nicholas R Degner, et al.
Metformin Use Reverses the Increased Mortality Associated With Diabetes Mellitus During Tuberculosis Treatment
Clinical Infectious Diseases, Volume 66, Issue 2, 6 January 2018, Pages 198–205


背景:
 2型糖尿病は世界的な結核関連死亡の減少に歯止めをかけている。過去の臨床研究では結核治療アウトカムに対する糖尿病の影響に対する潜在的交絡因子を完全に評価することはできなかった。糖尿病治療薬であるメトホルミンはオートファジーを促進し、抗結核効果に加えて宿主に対する役割も考慮されている。

方法:
 われわれは13歳以上の培養で確定診断された薬剤感受性結核に対して後ろ向きコホート研究をおこなった。われわれは、結核治療中の糖尿病が死亡にあたえる影響および2ヶ月時の喀痰培養陰性化を調べた。また、メトホルミンの使用が結核治療中に与える影響も評価した。

結果:
 結核治療が行われた2416人について、年齢、性別、CKD、癌、C型肝炎、喫煙歴、空洞性病変、治療アドヒアランスで補正すると、糖尿病のない患者と比べた糖尿病患者の結核治療中の死亡はオッズ比1.91倍だった(95%信頼区間1.51-2.40)。また、2ヶ月時点培養陽性が続くオッズ比は1.72倍だった(95%信頼区間1.51-2.40)。糖尿病におけるメトホルミンの使用は、結核治療中の死亡リスクを有意に減らした(ハザード比0.56、95%信頼区間0.39-0.82)。またメトホルミン使用者は糖尿病のない結核患者と同等の死亡率だった。
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結論:
 この研究では、糖尿病は結核治療アウトカムに悪影響を与えることが分かった。また、メトホルミンの使用と結核治療の死亡率減少には関連がみられ、メトホルミンのオートファジーが関連している可能性がある。

※メトホルミンの抗結核作用:
 メトホルミンは、AMP活性化プロテインキナーゼを活性化させる。同酵素は、AMPで活性化されるタンパクリン酸化酵素であり、低血糖、低酸素、虚血、発熱などの細胞内ATPサプライが枯渇する状況において、AMP増加に反応して活性化される。この活性化がオートファジーを誘導する(Cell. 2003 Nov 26;115(5):577-90.、Mol Cell. 2008 Apr 25;30(2):214-26.、Nat Cell Biol 2011; 13:132–41.、Nat Cell Biol 2011; 13:1016–23.)。



by otowelt | 2018-01-30 06:09 | 抗酸菌感染症

アルコール消費はARDSリスク上昇と関連

e0156318_21563989.jpg ARDSには色々なリスク因子が同定されていますが、アルコールもその1つです。
 
Evangelia Simou, et al.
The effect of alcohol consumption on the risk of ARDS. A systematic review and meta-analysis
CHEST DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chest.2017.11.041


背景:
 成人におけるアルコール消費量とARDSリスクの関連性についてシステマティックレビューおよびメタアナリシスを行うこと。

方法:
 Medline、EMBASE、Web of Scienceからアルコール摂取量とARDS発症の関連を評価した観察研究(1985~2015年)を同定した。言語は問わなかった。メタアナリシスだけでなく、サブグループ解析をおこなった。

結果:
 17の観察研究(17万7674人)が登録された。13試験のメタアナリシスによれば、アルコール消費はARDSのリスク上昇に関連していた(オッズ比1.89、95%信頼区間1.45-2.48、I2=48%)。出版バイアスは観察されなかった(P= 0.150)。感度解析によれば、この関連性は主にアルコール乱用の影響に起因することがわかった(オッズ比1.90, 95%信頼区間1.40-2.60, 10試験)。サブグループ解析では、異質性は、患者の素因(外傷、敗血症/敗血症性ショック、肺炎)によって説明されることが分かった(P=0.003)。

結論:
 慢性アルコール摂取はARDSのリスクを上昇させる。入院患者では慢性アルコール消費のスクリーニングが必要である。


by otowelt | 2018-01-29 00:52 | 集中治療

SSc-ILDにミコフェノール酸モフェチルを!

 有益な薬剤があるのに保険適用がない、というジレンマはどの疾患でもあります。 その理由の1つに、外国人のデータが日本人にあてがえないという愚かな理論です。

Takahiro Ueda, et al.
Mycophenolate mofetil as a therapeutic agent for interstitial lung diseases in systemic sclerosis
Respiratory Investigation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2017.11.004


概要:
 全身性強皮症(SSc)は多臓器をおかす難治性の線維性疾患である。約40%の患者が間質性肺疾患(ILD)を有している。SScとILDの患者の3分の1、すなわち全体の15%の患者が肺疾患を罹患しており、ゆるやかに進行しステロイドやその他の治療に抵抗性を示す。
 アメリカで実施された、SSc-ILDに対するシクロホスファミドのランダム化比較試験では、有意だがわずかな肺機能・呼吸困難感・皮膚硬化・QOLに対する効果しか認められなかった。しかしながら、ほとんどの有効性は経口シクロホスファミドを中止してから約1年で薄れて行った。シクロホスファミドとミコフェノール酸モフェチル(MMF)がSSc-ILD患者142人に投与された。これによれば、MMF2年あるいはシクロホスファミド1年のSSc-ILD治療は、いずれも肺機能を2年にわたり改善させた。
 MMFの投与を受けた患者の方が、シクロホスファミドを受けた患者よりも白血球減少・血小板減少が少なかった。
 MMFは現在日本でSSc-ILDに対して保険適用がない。MMFもシクロホスファミドも有効ではあるが、忍容性の観点から、SScにMMFが有用であることは明白である。承認されれば、MMFがSSc-ILDの初期治療として推奨されよう。
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(症例対照研究:文献より引用)
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(レビュー:文献より引用)


by otowelt | 2018-01-26 00:11 | びまん性肺疾患

山形-高畠研究:軽度気流閉塞のある喫煙者が最も1秒量減少の影響を受けやすい

e0156318_1633480.jpg 喫煙者の入口に立っている人に強く予防をすすめなければいけない、ということですね。

Kento Sato, et al.
Impact of cigarette smoking on decline in forced expiratory volume in 1 s relative to severity of airflow obstruction in a Japanese general population: The Yamagata–Takahata study
Respiratory Investigation, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.resinv.2017.11.011


背景:
 軽度の気流閉塞があるCOPD患者における1秒量の年間減少率に関する文献はほとんどない。この研究では、軽度の気流閉塞がある患者に対する喫煙の影響を調べた。

方法:
 2004年~2006年に、40歳を超える患者に肺機能検査をおこなった(山形県高畠町、3253人)。2011年に肺機能検査を再度実施した(838人)。

結果:
 喫煙者では%努力性肺活量、%1秒量、1秒率が低かった。気流閉塞は重度の喫煙者の方が非喫煙者よりも不良であった。1秒量の年間減少率中央値は、喫煙者の方が非喫煙者よりも大きかった。軽度の気流閉塞のある喫煙者の方が、中等度の気流閉塞のある喫煙者よりも1秒量の減少が大きかった。%1秒量の減少を解析すると、軽度の気流閉塞のある喫煙者の年変化は、正常スパイロメトリーを呈した喫煙者よりも大きかった。
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(文献より引用)

結論:
 日本人の一般的な集団では、軽度の気流閉塞のある喫煙者では大きな1秒量減少率が観察された。これはすなわち、未診断COPDを早期に同定して、その後の進行を予防する意義があることを示している。



by otowelt | 2018-01-25 00:55 | 気管支喘息・COPD

結核有病率の高い地域では家庭内接触者調査が有効

e0156318_9552565.jpg 調査法で結構な差がでるものですね。

Greg J. Fox, et al.
Household-Contact Investigation for Detection of Tuberculosis in Vietnam
N Engl J Med 2018; 378:221-229


背景:
 積極的な結核症例を発見することは、世界的な結核の制圧のために優先されることがらである。しかし、有病率の高い状況での有効性を示す質の高いエビデンスはない。本研究では、ベトナムにおいて、家庭内接触者調査の有効性を受動的調査と比較評価した。

方法:
 ベトナム国内8省70地区(平均人口が都市部で約50万人、農村部で約10万人の地方行政区)の診療所で、クラスターランダム化比較試験を実施した。それぞれの地区の診療所または病院に勤務する医療従事者を、標準的な受動的調査に加えて家庭内接触者に介入を行う群(介入群)と、受動的調査のみを行う群(コントロール群)のいずれかに割り付けた。介入地区では、喀痰の抗酸菌塗抹検査が陽性であった結核患者の家庭内接触者を、ベースライン・6ヶ月・12か月・24か月時点で来院してもらい、臨床評価と胸部レントゲン写真撮影を行った。家庭内接触者における結核登録症例の2年累積発生率をプライマリアウトカムとした。

結果:
 合計70地区で、塗抹陽性肺結核患者10964人の家庭内接触者25707人を登録した。介入群の36地区において、家庭内接触者は10069人中180人(人口10万人あたり1788人)だったのに対して、コントロール群では 15638人中110人(10万人あたり703人)だった(介入群におけるプライマリアウトカム相対リスク2.5、95%信頼区間2.0~3.2,P<0.001)。介入群の家庭内接触者における塗抹陽性結核の相対リスクは 6.4(95%信頼区間4.5~9.0)だった(P<0.001)。

結論:
 ベトナムのような結核有病率の高い地域では、標準的な受動的調査と家庭内接触者調査の併用は、受動的調査単独と比較して、結核患者の発見における有効性が高い。


by otowelt | 2018-01-24 00:19 | 抗酸菌感染症

思春期におけるシムビコート®維持療法+SMART療法の有効性

e0156318_1637713.jpg アドヒアランスの良い患者さんにとってはSMART療法はよい選択肢になると思います。個人的に気になるのは薬価です。

Jorup C, et al.
Budesonide/formoterol maintenance and reliever therapy in adolescent patients with asthma.
Eur Respir J. 2018 Jan 4;51(1).

背景:
 喘息コントロールは思春期の重要な目標であるが、この集団において評価した研究は少ない。この事後解析では、ブデソニド/ホルモテロール維持療法と発作時治療(MART)の有効性・安全性を12~17歳の思春期喘息患者(6ランダム化比較試験のサブグループ集団)で評価した。

方法:
 プライマリエンドポイントは初回の重度の発作とした。セカンダリエンポイントは、重度の発作の数、喘息関連症状、夜間起床、朝のPEF、1秒量、レスキュー使用、喘息コントロール質問票スコアとした。

結果:
 1847人において、同治療はその他の標準治療と比較してプライマリエンドポイントは同等ないし効果的であった(ハザード比0.15-1.01; pooled HR 0.49, 95%信頼区間0.34-0.70)。セカンダリエンドポイントでも同等の結果であった。レスキュー使用は、ブデソニド/ホルモテロール群の方が少なかった。治療の忍容性は良好だった。
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(初回の重度発作までの期間:文献より引用)

結論:
 思春期においても成人と同様にブデソニド/ホルモテロールによる維持療法とMARTが有効かつ安全である。


by otowelt | 2018-01-23 00:24 | 気管支喘息・COPD

フルーツやトマトの摂取は肺機能低下を抑制する

e0156318_11283884.jpg 残念ながら私はトマトが大嫌いです。

Vanessa Garcia-Larsen, et al.
Dietary antioxidants and 10-year lung function decline in adults from the ECRHS survey
European Respiratory Journal 2017 50: 1602286; DOI: 10.1183/13993003.02286-2016


背景:
 ヨーロッパの3か国で成人における肺機能減少と食餌性抗酸化物質の関連を10年にわたり調べた。

方法:
 2002年、3か国が参加したECRHSコホートにおいて成人にスパイロメトリーを実施し、10年後再検した。食事についてはベースラインの質問票でデータを収集した。その後の肺機能の低下と食事の関連性を多変量解析で調べた。多重性の制御のため、Simes法が用いられた。

結果:
 680人(ベースライン平均年齢43.8±6.6歳)が登録された。最大限補正したモデルでは、フルーツの摂取は1秒量低下抑制と有意に関連していた(3.5mL/年、95%信頼区間0.04-6.92)。しかし、この関連は統計学的にボーダーライン上であった。同様に、リンゴ、バナナ、トマト、ハーブティー、ビタミンCも有意に努力性肺活量減少抑制に寄与していた。このうち、Simes法で努力性肺活量減少抑制に有意に寄与していたのはトマトのみであった。既喫煙者のサブグループ解析では、リンゴ、バナナ、トマトのすべてが努力性肺活量の減少抑制に寄与していた。

結論:
 成人においてフルーツやトマトを摂取することは、特に既喫煙者では肺機能低下を抑制するかもしれない。


by otowelt | 2018-01-22 00:17 | 呼吸器その他

COPDに対するLABA・LAMAは開始1か月以内の心血管系リスク増加と関連

e0156318_8415029.jpg それでも利益の方が大きいと思いますが、何はともあれ吸入薬開始初期は注意が必要ですね。たしか、尿閉も開始してから1か月以内が多かったように記憶しています。

Meng-Ting Wang, et al.
Association of Cardiovascular Risk With Inhaled Long-Acting Bronchodilators in Patients With Chronic Obstructive Pulmonary DiseaseA Nested Case-Control Study
JAMA Intern Med. Published online January 2, 2018. doi:10.1001/jamainternmed.2017.7720


背景:
 COPDにおける心血管系疾患(CVD)と吸入LABA、吸入LAMAの関連性はこれまでよく議論されてきた。ランダム化比較試験においてはLABA・LAMA使用者のうちCVDがあるものは除外されていた。新規にLABA・LAMAを開始することによるCVDのリスクについてはまだよくわかっておらず、本研究でそれを調べた。

目的:
 吸入開始時期に着目して、LABA・LAMAに関連したCVDリスクを調べること。

方法:
 284220人のLABA・LAMAナイーヴの40歳以上のCOPD患者が症例対照研究に組み込まれた(平均71.4歳、68.9%が男性)。データは2007年~2011年Taiwan National Health Insurance Research Databaseを用いた。 
 入院患者あるいは救急外来で冠動脈疾患、心不全、虚血性脳卒中、不整脈になったものを抽出し、条件付きロジスティック回帰によってLABA・LAMAの使用による影響を推察した。

結果:
 平均2.0年の追跡中、37719人のCVD患者(平均75.6歳、男性71.6%)、146139人のコントロール患者(平均75.2歳、男性71.6%)が登録された。新規にLABAおよびLAMAを使用したCOPD患者は、開始30日以内のCVDリスクがそれぞれ1.50倍(95%信頼区間1.35-1.67、p<0.001)、1.52倍(95%信頼区間1.28-1.80、p<0.001)大きかった。個々のLABAの製剤やLAMAの用量やCOPD併用レジメンはCVDリスクに変化は与えなかった。CVD既往歴や過去のCOPD増悪のないサブグループでも、リスクはそのままだった。
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結論:
 COPD患者に新規にLABAあるいはLAMAを用いることで、心血管系のリスクが1.5倍上昇する。これは、過去のCVD既往歴やCOPD増悪の有無を問わない。


by otowelt | 2018-01-19 00:52 | 気管支喘息・COPD

喘息が疑われた集団におけるFeNOの診断精度

e0156318_13444039.jpg Mayoはたまに読みます。

Wang Z, et al.
The Diagnostic Accuracy of Fractional Exhaled Nitric Oxide Testing in Asthma: A Systematic Review and Meta-analyses.
Mayo Clin Proc. 2017 Dec 16. pii: S0025-6196(17)30831-5. doi: 10.1016/j.mayocp.2017.11.012. [Epub ahead of print]


目的:
 喘息が疑われた人におけるFeNOの診断精度を評価すること。

方法:
 MEDLINE、EMBASE、PsycINFO、Cochrane、SciVerse Scopusなどの電子データベースを2017年4月4日まで検索し、5歳以上で喘息を疑われた者に対するFeNOの診断精度を評価した研究を組み入れた。独立したレビュアーがデータを抽出した。サマリーROCモデルによりパフォーマンスを評価した。

結果:
 43試験13747人が登録された。成人においては、FeNOカットオフ値20ppb未満、20~29ppb、30~39ppb、40ppb以上ではそれぞれ感度80%、69%、53%、41%、特異度は64%、78%、85%、93%だった。小児においては、カットオフ値20未満、20~29ppbではそれぞれ感度78%、61%、特異度79%、89%だった。FeNOカットオフ値に基づくと、FeNOが陽性だった場合に喘息を有する検査後オッズは2.8~7倍上昇した。ステロイドナイーブの喘息患者・小児・非喫煙者では、診断精度は集団全体と比べると良好だった。

結論:
 FeNOは5歳以上において喘息の診断精度は良好である。ステロイドナイーブの喘息患者・小児・非喫煙者では、診断精度は集団全体と比べると良好だった。


by otowelt | 2018-01-18 00:19 | 気管支喘息・COPD