<   2018年 11月 ( 21 )   > この月の画像一覧

ネットワークメタアナリシス:ICSに併用する各LABAに差はない

e0156318_1637713.jpg 当然と言えば当然の結果です。

Tang Y, et al.
The efficacy and safety of different long-acting β2-agonists combined with inhaled glucocorticoid regimens in patients with asthma: a network meta-analysis.
J Asthma. 2018 Oct 25:1-13. doi: 10.1080/02770903.2018.1531991. [Epub ahead of print]


目的:
 喘息患者において、現行の吸入ステロイド(ICS)と異なる長時間作用性β2刺激(LABA)の併用レジメンの維持治療の効果と安全性を同定すること。

方法:
 PubMed、Cochrane Library、Embaseデータベースにおいて2017年1月までの妥当な研究を包括的に調べた後、ネットワークメタアナリシス(NMA)を実施した。喘息患者においてICSと併用したLABAを比較したランダム化比較試験を選択した。

結果:
 17試験が解析に組み込まれ、10,961人および7治療レジメンが登録された。われわれのNMAでは、中等症あるいは重症の増悪に関して、薬剤間に統計学的有意差はみられなかった。副作用についても、研究間に有意差はなかった。さらに、6試験の結果では無症状日数に関しても薬剤間に統計学的有意差はなかった。異質性と不一致のアウトカム解析でも、レジメン間に差はなかった。

結論:
 われわれの知見によれば、中等症あるいは重症の増悪、副作用、無症状日数に関して、ICSに併用した異なるLABAの間に統計学的有意差はなかった。





by otowelt | 2018-11-30 00:48 | 気管支喘息・COPD

気温変動は喘息における気道炎症を悪化させる

e0156318_1637713.jpg マウスを用いた研究です。

Du C, et al.
Repeated exposure to temperature variation exacerbates airway inflammation through TRPA1 in a mouse model of asthma.
Respirology. 2018 Nov 15. doi: 10.1111/resp.13433. [Epub ahead of print]


背景および目的:
 疫学研究によれば、環境温は喘息の基礎トリガーや潜在的原因の1つとされている。この研究の目的は、BALB/cマウスの実験モデルを用いて、温度によって誘発された気道炎症の影響を調べることである。

方法:
 マウスは異なる気温条件に置かれ(26℃安定、26℃/18℃のサイクル、26℃/10℃のサイクル)、21日間の間オボアルブミン(OVA)による感作と投与を受けた。選択的TRP(transient receptor potential)A1チャネルブロッカーであるHC030031が、“喘息”気道におけるTRPA1のメカニズムを調べるために用いられた。最終OVA投与後、in vivoにおける肺機能が測定され、気管支肺胞洗浄液(BALF)と肺炎症が解析された。

結果:
 気温の変化は、特に大きく変動する場合(16℃)、OVA誘発マウスでは気道炎症が増悪し、血清総IgEおよびIgG1が上昇し、BALF中の炎症性細胞とサイトカインが上昇した。極度の寒さと気温の変化に繰り返し暴露させることで気道過敏性(AHR)が悪化するかどうか組織病理学的変化を解析し肺機能の変化を調べた。大きな気温変動(26℃/10℃サイクル)の存在は、免疫組織化学的にTRPA1発現に有意なアップレギュレーションを起こした。また、HCO30031の投与は、TRPA1発現を想定通り阻害し、喘息様の病理学的特徴を減少させた。

結論:
 気温の変動に繰り返し暴露させることで、実験的な“喘息”およびTRPA1を介在した気温依存性の炎症性変化が増悪した。





by otowelt | 2018-11-29 00:23 | 気管支喘息・COPD

BORA試験:ファセンラ®の長期安全性

e0156318_17331245.png ファセンラ®の長期安全性についての報告です。

Busse WW, et al.
Long-term safety and efficacy of benralizumab in patients with severe, uncontrolled asthma: 1-year results from the BORA phase 3 extension trial
Lancet Respiratory Medicine, DOI:https://doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30406-5


背景:
 ベンラリズマブは喘息患者において増悪を安全に減らし肺機能を改善させることが示されている、抗IL-5受容体α鎖モノクローナル抗体製剤である。われわれは、重症コントロール不良好酸球性喘息に対するベンラリズマブの長期的な安全性と有効性をアセスメントした。

方法:
 われわれはランダム化二重盲検並行群間第3相拡大試験を24か国447施設で実施した。適格患者はSIROCCO試験あるいはCALIMA試験を完遂し、ベンラリズマブ30mg4種ごとあるいは8週ごとを継続しているものとした。この研究でプラセボ群だった患者は、相互ウェブベースシステムを用いて再度1:1にランダム化され、ベンラリズマブ30mg4週ごとあるいは8週ごと(後者は最初の3回は4週ごとと規定)のいずれかに割り付けられた。成人患者(18歳以上)では治療は56週間継続され、青年期患者(12~17歳)は108週間継続された。プライマリエンドポイントは、成人患者では68週間まで、青年期患者では56週間までの、ベンラリズマブの2用量レジメンの安全性と忍容性である(治療後の追跡外来も含む)。このエンドポイントは、BORA試験で少なくとも試験薬を1回投与されたSIROCCO試験およびCALIMA試験の経験者でその他の研究に継続登録されていない患者における、最大の解析対象集団でアセスメントされた。

結果:
 2014年11月19日から2016年7月6日までに1926人の患者が登録され、SIROCCO試験あるいはCALIMA試験における633人がベンラリズマブ4週ごと、639人がベンラリズマブ8週ごとに割り付けられた。残る654人はこれらの研究でプラセボ群であり、再度ランダムにベンラリズマブ4週ごと(320人)あるいは8週ごと(334人)に割り付けられた。ベンラリズマブを4週ごとに投与された783人(265人が新規割り付け)およびベンラリズマブを8週ごとに投与された793人(281人が新規割り付け)が、最大の解析対象集団に組み込まれた。
 ベースライン時の血中好酸球数が300/μL以上の患者の74%は、投与2年目のBORA試験実施期間中に喘息増悪を起こさず、呼吸機能および喘息コントロールの改善が維持された。
e0156318_17335372.png
(文献より引用)

 もっともよくみられた有害事象は、ウイルス性上気道感染症(14~16%)で、喘息の悪化(3~4%)、肺炎(1%未満~1%)、細菌感染症による肺炎(0-1%)と続いた。BORA試験のあいだ、治療中断にいたったような治療関連有害イベント、重篤な有害イベント、有害イベントを起こした患者比率は、もともとベンラリズマブ群に割り付けられた患者、プラセボ群に割り付けられた患者、いずれのベンラリズマブ治療レジメンの患者においても同等だった。SIROCCO試験あるいはCALIMA試験(71-75%:ベンラリズマブ群のみ)とBORA試験(65-71%)の間で、有害イベントを起こした患者比率は同等で、治療中断にいたった有害イベントがあった患者比率も同等だった(SIROCCO試験あるいはCALIMA試験:2% vs BORA試験2-3%)。
結論:
 2年間のベンラリズマブの安全性の結果は、初年度に観察された安全性知見が2年目まで続いたことを示している。長期的好酸球の枯渇による新たな有害事象は起こらず、2年目のその他の有害イベント、日和見感染症についても同等だった。

資金提供:
 アストラゼネカ株式会社および協和発酵キリン株式会社。





by otowelt | 2018-11-28 00:55 | 気管支喘息・COPD

安定期COPD患者における血清エンドカン

e0156318_135223100.jpg いわゆる、ESM-1ですね。

Pihtili A, et al.
Serum endocan levels in patients with stable COPD.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2018 Oct 15;13:3367-3372.


背景:
 エンドカンと呼ばれる内皮細胞特異的分子-1は、デルマタン硫酸プロテオグリカンであり、肺の肺胞壁や腎臓の内皮に発現している。高いエンドカンレベルは内皮機能障害や炎症と関連している。われわれは、エンドカンは全身性炎症および内皮機能障害によりCOPDでも高くなると仮説を立てた。われわれは、安定期COPD患者のエンドカン発現を調べた。

材料および方法:
 本研究にはCOPD患者と健常者が組み入れられた。COPD患者はGOLD2017基準に基づいて分類された。背景、BMI、喫煙歴、合併症が記録された。COPD患者および健常者のエンドカンレベルが比較された。

結果:
 合計88人(47人が安定期COPD患者、41人が健常者)が評価された。エンドカンレベルは、健常者群と比較して有意にCOPD患者で上昇していた(860.1±259.8 vs 647.3±316.9 pg/mL, P=0.001)。GOLD COPDカテゴリーとエンドカンレベルには関連性はなかった。エンドカンレベルは低酸素血症があるCOPD患者と低酸素血症がないCOPD患者では同等だった。

結論:
 安定期COPD患者では血清エンドカンレベルが上昇する。エンドカンとCOPDの関係をより理解するためにさらなる研究がおこなわれるべきである。




[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

科学的認知症診療5Lessons [ 小田陽彦 ]
価格:3240円(税込、送料無料) (2018/11/2時点)



by otowelt | 2018-11-26 00:13 | 気管支喘息・COPD

気胸におけるエアリーク量と治療アウトカムの関連

e0156318_14441648.jpg シンプルですが実臨床の印象とマッチする知見です。

Hallifax RJ, et al.
Predicting outcomes in primary spontaneous pneumothorax using air leak measurements
Thorax, http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2018-212116


概要:
 原発性自然気胸(PSP)のエアリークについて調べた研究で、前向きに81人のPSP患者を登録した。胸腔ドレナージday1, day2のエアリークを観察し、その後の気胸治療アウトカムと関連しているかどうか調べた。
 気胸治療マネジメントに失敗した症例は、day1におけるエアリーク(360mL/分 vs 10mL/分、p=0.02)、day2におけるエアリーク(190mL/分 vs 10mL/分、p=0.03)が大きかった。
 day1, day2にエアリークが顕著だった症例は、入院期間も延長した(p=0.02)。
 day1でエアリークが100mL/分以上であった場合、マネジメント失敗のリスクは上昇(非補正オッズ比率5.2、95%信頼区間1.3-20.0、p=0.01)。
 気胸の虚脱率が大きいからといって、治療マネジメント失敗とは関連していなかった(オッズ比1.4、95%信頼区間0.4-4.3, p=0.60)。
e0156318_15532970.png






by otowelt | 2018-11-22 00:44 | 呼吸器その他

IPFにおけるCATスコアはSGRQや生理学的パラメータと相関する

e0156318_10574046.jpg 簡便な質問票なので相関しやすいと思います。

Grufstedt HK, et al.
Validation of the COPD Assessment Test (CAT) in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.
Eur Clin Respir J. 2018 Oct 16;5(1):1530028.


背景:
 特発性肺線維症(IPF)は、高い罹患率と死亡率を有する慢性疾患である。臨床コンサルテーションを改善させるのに役立つような、患者のQOLをアセスメントするための信頼できマンジメントしやすい質問票が必要とされている。COPDアセスメントテスト(CAT)は臨床プラクティスで用いられている。それゆえ、この研究では、IPFと診断された患者において、St. George's Respiratory Questionnaire(SGRQ)および臨床パラメータと、CATの相関性を調べた。

方法:
 後ろ向きコホートデザインには、クリニックで外来治療を受けているIPFと診断された87人が組み入れられた。

結果:
 CATは有意にSGRQと相関していた(p < 0.001)。スピアマンの相関係数はr = 0.8だった。さらに、CATは、評価された生理学的因子のすべてと相関がみられた。
e0156318_21503725.jpg
(文献より引用)

結論:
 医療従事者と患者の対話を臨床プラクティスに組み合わせることで、IPF患者の症状尺度としてのCOPDアセスメントテスト(CAT)の妥当性を裏付けるものであり、臨床コンサルテーションの内容を改善するのに役立つ。





by otowelt | 2018-11-21 00:12 | びまん性肺疾患

小児における%1秒量とFeNOの変化量は将来の喘息アウトカムリスクを予測

e0156318_1637713.jpg FeNOの測定機器を置いている施設はまだ少ないみたいですね。

Fielding S, et al.
Change in FEV1 and FeNO measurements as predictors of future asthma outcomes in children.
Chest. 2018 Oct 22. pii: S0012-3692(18)32590-X. doi: 10.1016/j.chest.2018.10.009. [Epub ahead of print]


背景:
 スパイロメトリーと呼気一酸化窒素濃度(FeNO)を繰り返し測定することは、小児喘息マネジメントの一環として推奨されているが、こうした推奨の根拠となるエビデンスは少ない。われわれは、スパイロメトリー指標の減少あるいはFeNOの増加が将来の喘息アウトカム不良を予測するのではないかと仮説を立てた。

方法:
 1段階法による個別患者情報メタアナリシスでは、FeNOを喘息治療のガイドに用いて、スパイロメトリー指標も測定された7つのランダム化比較試験データを用いた。ベースラインおよび3ヶ月時の%1秒量およびFeNOの%変化量と、ベースラインから3~6ヶ月における喘息コントロール不良および喘息増悪を関連づけて調べた。

結果:
 1112人の小児(平均年齢12.6歳、平均%1秒量94%)からデータが得られた。ベースラインから3ヶ月時の%1秒量が10%減少すると、ベースラインから6ヶ月後の喘息増悪のオッズ比が28%上昇し(95%信頼区間3-58)、喘息コントロール不良のオッズ比が21%上昇した(95%信頼区間1-45)。ベースラインから3ヶ月時のFeNOが50%上昇すると、ベースラインから6ヶ月後の喘息コントロール不良のオッズ比が11%上昇した(95%信頼区間0-16)。ベースラインのFeNOおよび%1秒量は3ヶ月時の喘息アウトカムとは関連していなかった。

結論:
 典型的には"正常”範囲にある%1秒量でも繰り返し測定することで、小児における将来の喘息アウトカムに臨床リスクアセスメントを加えることができる。FeNOの大きな変化はアウトカムリスクの小さな変化と関連していたため、繰り返しFeNOを測定する役割ははっきりしない。


by otowelt | 2018-11-20 00:40 | 気管支喘息・COPD

実臨床集団における妥当なFeNOカットオフ値について

e0156318_1637713.jpg 日本では35ppbがカットオフ値として用いられることがガイドラインで推奨されています。

Jeppegaard M, et al.
Validation of ATS clinical practice guideline cut-points for FeNO in asthma.
Respir Med. 2018 Nov;144:22-29.


背景:
 アメリカ胸部学会(ATS)は、喘息における好酸球(EOS)性気道炎症をモニターするために呼気一酸化窒素濃度(FeNO)を測定することを支持しているが、実臨床集団における妥当なカットポイント提唱が必要とされている。

目的:
 喘息患者の実臨床において、ATSによって支持された妥当なFeNOカットポイントの妥当性を喀痰EOS数に関連づけて調べること。

方法:
 全患者は、連続して喘息の専門家による12ヶ月アセスメントに紹介され、FeNOおよび誘発喀痰が検査された。12ヶ月後に再び検査された。喀痰EOSカットオフ≧3%に対する陽性適中率(PPV)および陰性適中率(NPV)が計算された。FeNOの変化は、ATS基準に従って定義された(FeNO<50ppbのときは、>20%あるいは10ppbの変化)。

結果:
 144人の成人喘息患者が調査された(59%が女性)。ベースラインでFeNOが低かったのは(<25ppb)94人(65%)で、FeNOが25~50ppbだったのは34人(24%)、高FeNO(>50ppb)だったのは16人(11%)だった。FeNO>25ppbおよび>50ppbがEOS≧3%を予測するPPVはそれぞれ45%、77%だった。NPVはそれぞれ88%、83%だった。>50ppbをカットオフに設定すると、感度は70%から37%へ減少した。FeNOの有意な減少は、喀痰EOSの減少と関連していた(p = 0.01)。

結論:
 この知見は、喘息における好酸球性気道炎症をモニターするためのATSによるFeNOカットポイントの妥当性を支持するものである。しかしながら、実臨床集団では、 大部分の患者がFeNO濃度が中間的な位置にあるため、ATSのFeNOカットポイントを臨床適用する上で制限があるかもしれない。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

呼吸器内科実践NAVI “近中”の極意 [ 林 清二 ]
価格:4860円(税込、送料無料) (2018/5/22時点)



by otowelt | 2018-11-19 00:08 | 気管支喘息・COPD

INHALATOR試験:COPD患者のブリーズヘラーとレスピマットの選択

e0156318_1633480.jpg ブラジルの研究です。

Oliveira MVC, et al.
Evaluation of the preference, satisfaction and correct use of Breezhaler® and Respimat® inhalers in patients with chronic obstructive pulmonary disease - INHALATOR study.
Respir Med. 2018 Nov;144:61-67.


背景:
 INHALATOR試験は、軽症あるいは中等症COPD患者の単剤治療として、市販されているスピリーバ®あるいはオンブレス®を毎日使用している患者における、ブリーズヘラー®およびレスピマット®適正使用、満足度、好みを評価するための、ランダム化多施設共同オープンラベルクロスオーバー試験である。それぞれ7日間で2期間実施された。

方法:
 少なくとも10pack-yearの喫煙歴がある40歳以上の患者が研究に組み入れられた。プライマリエンドポイントは、薬剤リーフレット情報を読んだ後の治療初日の適正使用率で、訓練を受けた監督評価者のもと評価された。治療終了時に、吸入薬使用が再評価され、満足度についての質問票回答を完遂した。試験終了時には、患者の吸入デバイスの好みもアセスメントされた。

結果:
 スクリーニング失敗による除外ののち、140人の患者がランダム化された。136人が少なくとも1回のブリーズヘラー®、135人がレスピマット®を吸入した。治療開始時、吸入薬の適正使用率はブリーズヘラー®40.4%(95%信頼区間32.2%-48.7%)、レスピマット®36.3% (95%信頼区間28.2%-44.4%)だった(p = 0.451)。7日後、その頻度はそれぞれ68.9% (95%信頼区間61.1%-76.7%)、60.4% (95%信頼区間52.2%-68.7%)になった(p = 0.077)。
e0156318_2258352.jpg
(文献から引用)

 試験終了時、どちらの吸入薬がよいかを問われると、半分以上の患者(57.1%)がブリーズヘラー®を選択し、30.1%がレスピマット®を、12.8%はいずれのデバイスも選ばなかった。
e0156318_2259056.jpg
(文献から引用)

結論:
 この研究では、ブラジルにおけるCOPD患者は、レスピマット®よりもブリーズヘラー®を好んだ。

※この研究ではOnbrizeという商品名。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

呼吸器内科実践NAVI “近中”の極意 [ 林 清二 ]
価格:4860円(税込、送料無料) (2018/5/22時点)



by otowelt | 2018-11-16 00:38 | 気管支喘息・COPD

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の免疫学的検査を満たす慢性肺アスペルギルス症患者は多い

e0156318_16301050.jpg ここでいうABPAの必要基準とは、コレスポンディングオーサーのAgarwal教授が提唱している、ISHAM基準の2項目です。

Sehgal IS, et al.
Is There an Overlap in Immune Response Between Allergic Bronchopulmonary and Chronic Pulmonary Aspergillosis?
J Allergy Clin Immunol Pract. 2018 Sep 8. pii: S2213-2198(18)30571-3.


背景:
 慢性肺アスペルギルス症(CPA)およびアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)は、肺におけるアスペルギルス属に対する2表現型をあらわしていると推定されている。

目的:
 CPAと診断された症例において、ABPAの診断に用いられる免疫学的検査がオーバーラップしているかどうかを調査すること。

方法:
 CPAの連続患者において、われわれはABPAの診断に用いられる免疫学的検査(Aspergillus fumigatus特異IgE抗体>0.35kUA/L、総IgE≧500IU/mL、好酸球数≧500/μL)あるいは必要基準(A. fumigatus特異IgE抗体>0.35kUA/Lおよび総IgE≧500IU/mL)が陽性となった患者の頻度を算出した。

結果:
 合計269人のCPA患者(53.5%が男性、平均年齢44.3±14.7歳)が登録された。もっともよくみられた基礎疾患は、陳旧性肺結核だった(230人、85.5%)。93人(34.6%)の患者が総IgE≧500IU/mLであり、A. fumigatus特異IgE抗体>0.35kUA/Lとなったのは112人(41.6%)だった。13人(4.8%)がABPAの免疫学的基準をすべて満たし、59人(21.9%)が必要基準を満たした。必要基準を満たした患者は、満たさなかった患者と比べると、有意に好酸球数が高く(P ≤ 0.0001)、アスペルギルス抗原に対する即時型皮膚反応が大きく(必要基準を満たさないその他のCPA vs 必要基準を満たしたCPA:9.8 ± 13.9 vs 13.9 ± 14.9 mm, P= 0.048)、A. fumigatus特異IgG抗体が高く(99.3 ± 61.9 vs 122 ± 66.6 mgA/L, P = 0.015)、真菌球の数が多かった(0.9 ± 0.7 [範囲0-3] vs 1.1 ± 0.9 [範囲0-4], P = 0.026)。

結論:
 CPA患者の約5%がABPAの診断に用いられる免疫学的検査のすべてに陽性で、22%がABPAの必要基準を満たした。これらの患者が異なるマネジメントプロトコルを必要とするかどうかを判断するには、さらなる研究を要するだろう。





by otowelt | 2018-11-15 00:08 | 呼吸器その他