カプセル型内視鏡は大腸内視鏡よりも感度が劣る

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カプセル内視鏡といえば、NORIKAやSAYAKAが有名だ。
(NORIKAは藤原紀香が好きな社員がつけたとか。SAYAKAって誰だ)

欧米はオリンパスが主流。
アールエフの外部リモコン式はまだ未承認なのかな?
そこんとこの事情は知らないが・・・。


NEJMから、カプセル内視鏡は大腸癌発見に下部消化管内視鏡よりも劣る
という論文が発表された。
でも・・・・・、カプセル内視鏡って、カメラの届かないブラックエリアである
小腸をのぞけるというのがメリットだったのでは。

大腸カメラに負けるのは当然だと思う。

Endoscopic versus Open Vein-Graft Harvesting in Coronary-Artery Bypass Surgery.
N Engl J Med 2009; 361 : 264-70


背景:
 大腸検査用として、端にカメラを搭載した飲み込み可能なカプセル内視鏡が考案。
 この研究では、大腸ポリープと大腸癌の検出について、
 カプセル内視鏡と大腸内視鏡を比較した。

方法:
 大腸疾患が確認されている患者と大腸疾患の疑いがある患者に、
 大腸ポリープおよび大腸癌の検出について、カプセル内視鏡と大腸内視鏡を比較。
 大腸ポリープ、進行腺腫、癌について、カプセル内視鏡検査の感度と特異度を算出。

結果:
 328例(平均年齢58.6歳)を対象。
 92.8%の患者において、カプセルは飲み込んでから10 時間以内あるいは
 バッテリーが切れる前に体外に排出された。
 カプセル内視鏡検査は、直径6mm 以上の大腸ポリープに対して
 感度64%(95%CI 59~72)、特異度84%(95% CI 81~87)であり
 進行腺種には感度73%(95% CI 61~83)、特異度79%(95% CI 77~81)。
 大腸内視鏡で確認された大腸癌19のうち、カプセル型内視鏡で検出されたのは14。
 (感度74%,95% CI 52~88)

結論:
 カプセル内視鏡による大腸粘膜の観察は大多数の患者で可能。
 その大腸病変の検出感度は、大腸内視鏡よりも劣る。

# by otowelt | 2009-07-20 23:31 | 内科一般

VAPに対するIBMP10スコアの有用性

e0156318_15145516.jpgAPACHE IIは使いにくい。
ICUではだれもが感じていると思うが・・・
CIDよりVAPのIBMP10スコアについての
提唱。覚えやすいし、こっちのが実用的
だと個人的には思う。
Predicting Mortality in Patients with Ventilator‐Associated Pneumonia: The APACHE II Score versus the New IBMP‐10 Score
Clinical Infectious Diseases 2009;49:72–77


背景:
 人工呼吸器関連肺炎(VAP)は、死亡率上昇を強く関連している。
 The Acute Physiology and Chronic Health Evaluation II (APACHE II)
 スコアはもっともよいスコアリングシステムだと思われる。この試験の目的は
 APACHE IIと比べるためのシンプルなスコアリングを提唱することである。

方法:以下のようにスコアリング
 1) 免疫不全がある
 2) 血圧 <90mmHg(systolic) or <60mmHg(diastolic)
 3) 胸部レントゲンでMultilobar infiltrates
 4) 血小板<100,000/mm3
 5) VAP発症以前の入院期間> 10 日
 それぞれの頭文字をとってIBMP10スコアとしている。

結果:
 VAP患者の死亡率は、上記スコアリングによって
 0点:2%、1点:9%、2点:24%、3点:50%、4点:67% 

結論:
 IBMP‐10 Scoreは使用するにあたって妥当な評価

# by otowelt | 2009-07-15 15:05 | 感染症全般

ゲフィチニブ無効例へのプラチナベース抗癌剤の有効性


ペメトレキセド(アリムタ)が非小細胞肺癌に参入してきたのは
どこの呼吸器内科でも同じことと思いますが、この薬、非常に高い。
500mg2バイアルで48万円です。
100mgバイアルが発売されるともう少し安くなるのでしょうが。

現在の肺癌のファーストラインは、言わずもがな
プラチナ+第三世代抗癌剤のダブレットですが、
セカンドラインの最適の薬剤は、エビデンスレベルの話としては
アリムタ単剤≧ドセタキセル単剤 だと私はとらえています。
non-squamousのsurvivalがドセに勝っている点を考慮して”≧”と考えてます。

しかしながら、PSが良い人には
セカンドラインにもプラチナダブレット使いたいというのが主治医の本音。
こればかりは、セカンドラインにダブレットのエビデンスがないので
どうしようもないのが現状。

IPASS試験をうけて、ファーストラインにイレッサを使った患者さんの
セカンドラインは、エビデンスとして全くありません。
セカンドラインのエビデンスに準じるなら、アリムタかドセの単剤あたりに
なるのですが、PSの良い人にこんなエビデンスもクソもない気がします。

というわけで、そういう細かな場合分けができないため、
肺癌のセカンドライン以降は混沌としているのが現場の実状です。

それをふまえて、以下、Int J Cancer 2009 Jun 17より。
こんなの、言ったもん勝ちのような気もします。
イレッサ無効例にプラチナダブレットが他のセカンドラインよりいいのは
どう考えても明白でしょう・・・。


背景:
 ゲフィチニブは、進行非小細胞肺癌の初回治療として有効だが、
 ゲフィチニブが無効ないし再発した場合の第2次治療として
 いずれのレジメンが良いかは不明。

患者:
 Stage IIIbまたはIVのNSCLC患者で、初回ゲフィチニブ治療が
 施行された後に少なくとも1回の後続治療を受けた患者195例。

結果:
 プラチナベース併用療法またはタキサンを含むレジメンが高い奏効率と関連し、
 とくにプラチナベース併用療法でより良好な生存期間が認められた。
 EGFR遺伝子変異の検査が行われたのは95例で、そのうち61例で変異がみられ、
 34例はワイルドタイプだった。EGFR変異を有する患者では、
 ゲフィチニブ+プラチナ併用レジメンがエルロチニブより良いOS(p=0.035)
 が、ワイルドタイプ患者ではこの差はなかった(p=0.785)。

結論:
 ゲフィチニブによる初回治療無効後の第2次治療には、
 プラチナベース併用療法がエルロチニブやその他のレジメンに比べ
 良好な生存期間を示す。
 プラチナベース併用療法の生存ベネフィットは、
 EGFR遺伝子変異のある患者で認められたがワイルドタイプでは認められなかった。

# by otowelt | 2009-07-15 13:42 | 肺癌・その他腫瘍

HbA1Cを糖尿病診断に用いることの国際委員会レポート


糖尿病の診断基準が変わる、というニュースがトピックになっているが、
雑誌Diabetes Careで、正式に発表された。

The International Expert Committee. International Expert Committee Report on the Role of the A1C Assay in the Diagnosis of Diabetes. Diabetes Care. 2009;32:1327-34.

まとめると

・HbA1c値が6.5%以上の場合に糖尿病と診断する。
・診断はHbA1c検査を繰り返すことにより確認すべきである。
 ただし、臨床症状があり血糖値が200mg/dL(11.1mmol/L)を超える場合、
 確認検査は不要である。
・小児および青年については、糖尿病が疑われるものの古典的な症状がなく、
 随時血糖値が200mg/dL(11.1mmol/L)を超えない場合にHbA1c検査を実施する。

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# by otowelt | 2009-07-08 11:25 | 内科一般

緩和的鎮静(PST)はMSTを縮めない


ターミナルの患者さんにミダゾラム(ドルミカム)を用いる場合、
私たちの病院では非常に慎重におこなっている。
ガイドラインでも結構重めに設定されているので、
ホイホイとセデーションをかけてしまうのは憚られる実情がある。

このセデーションをかけるタイミングは、うちの病院の緩和ケアチームでは
家族(本人含)および主治医、医療スタッフの
一致して緩和的鎮静の必要性があると判断したときに限っている。

このセデーションは、生存期間をどう左右するのかという論文が
Annals of oncologyから出ていた。
結果としては、むしろ少し生存期間を延長するくらいの印象すら受ける。


Palliative sedation therapy does not hasten death: results from a prospective multicenter study
Annals of Oncology 2009 20(7):1163-1169;


背景および背景: 
 緩和的鎮静(PST) は、癌に対する緩和ケアが抵抗性であり耐えられない場合に
 用いられる。このPSTがターミナルの患者において有害かどうかを検討した。
 PSTを用いる群(A)と、一般的な緩和ケアプラクティスを用いる群(B)にわけた。

結果:
 518人が登録され、267人がA、251人がB。
 25.1%の患者がPSTに承諾。
 平均および中央鎮静期間はそれぞれ
 4日(standard deviation 6.0) 、2日(range 0–43)。
 MSTはA群で12日[90%CI 10–14]、B群で9日(90% CI 8–10)(P = 0.330)

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結論:
 PSTは、緩和ケア抵抗性の場合に用いたとしてもMSTを縮めない。

# by otowelt | 2009-07-07 16:49 | 肺癌・その他腫瘍